暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第189話:神を殺す者と宿す者
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神の力が失われてしまう。
「乗り過ぎだ……調子にッ!――ッ!?」
慌てて響を妨害しようとしたアダムであったが、そのアダムをカリオストロとプレラーティが妨害する。
「邪魔はさせないわッ! あの子も、サンジェルマンもッ!」
「サンジェルマンなら、きっとこれからも前へと進むッ! 彼女なら、きっとそうするワケダッ!」
「なら、あーし達はそれを全力で支えるのみッ!」
カリオストロとプレラーティの怒涛の攻撃を前に、アダムも響への妨害が間に合わない。迫る響にディバインウェポンが拳を握り迎え撃つ様子に、アダムが声を荒げた。
「ッ! 寄せ付けるなッ! 蚊トンボをッ!」
「おおおおおおお……はあああああああッッ!」
「アダムヲコマラセルナアアアアアアアッ!」
響の拳とディバインウェポンの拳がぶつかり合う。本来であれば圧倒的質量の違う両者のぶつかり合いは、ディバインウェポンの方が制する筈であった。
しかし響の拳が持つ神殺しの力は、ディバインウェポンの鉄壁の防御を容易く砕いた。拳から先の腕が破壊され、ティキが悲鳴を上げる。
「アアアアアアァァッ!?」
即座に大きなダメージが無かった事になり修復されようとした。が、しかし…………
「ギャァァァァァァァァッ!?」
ダメージは無くならなかった。無数のフィルムの様なエフェクトが重なっても、腕は変わらず無くなったままであった。
その光景に、発令所では小さいながらも歓声が上がった。
「ディバインウェポン、復元されずッ!」
「いいわ、効いてるッ!」
了子達が喜びに沸いていると、発令所に体に包帯を巻いたガルドと彼を支えた切歌が入って来た。それに気付いた調が2人に近付いた。
「切ちゃんッ! ガルドッ!」
「状況は?」
「響さんが頑張ってる。それより、ガルドの方は?」
「言っただろ、大した事じゃない。手当も途中で簡単に済ませてきた。医務室と連絡が取れなくてな」
「ッ! そうだ、今……」
レギオンファントムが入り込んだのは、2人が戻ってくる途中の事であった。だから2人は、今医務室がどうなっているのかを知らないのだ。調が今医務室がどうなっているかを話そうとした時、通信機から神殺しの情報を齎してくれた人物の声が響いた。
『バルベルデから最後に飛び立った輸送機……。その積み荷の中に、大戦時の記録が隠されていたのです……』
その言葉に切歌は思わず笑みを浮かべた。あの時、空港で無茶をした事が報われたのだ。
「あの時の無茶は、無駄ではなかったのデスね……」
「教えて欲しい……、君の国が手に入れた機密情報を、なぜ我々に……?」
情報はそれだけで武器になる。それをこうも簡単に開かされると、何か裏があるのでは
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