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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第189話:神を殺す者と宿す者
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あるかを示す文字が記されていた。
『RELIC:GUNGNIR』……と。
「これは……ッ!?」
『嘗て、神の子の死を確かめる為に、振るわれたとされる槍……。遥か昔より伝わるこの槍には、凄まじき力こそ秘められていたものの……本来、神殺しの力は備わっていなかったと、資料には記されています』
謎の声の説明に了子は一瞬首を傾げた。本来存在しない筈の神殺しの力。それが何故、力を持つと言う結論に至ったのか? 調はそれが分からず首を傾げる。
「それなのに、どうして……?」
『……二千年以上に渡り、神の死に関わる逸話が本質を歪め、変質させた結果であると』
「そうか、哲学兵装ッ! 先のアレキサンドリア号事件でも、中心にあった……」
アレキサンドリア号事件では、哲学兵装とされたファラオの仮面が猛威を振るい、翼自身オートスコアラーのファラが振るうソードブレイカーにより苦しめられた。哲学兵装により何度も危険な目に遭った彼女達だからこそ、その恐ろしさを誰よりも理解していた。
だがまさか、それが自分たちの身近にもある物だったとは思いもしなかった。
『前大戦時にドイツが探し求めたこの槍こそ……」
「『ガングニール』だとぉッ!?」
それは彼らにとっても希望の一振り。響と翼が共に手にした、神の槍の名を冠する聖遺物。彼らはとっくの昔に、希望をその手にしていたのである。
「……そう、なんですね」
『立花ッ!』
発令所での通信は、響の耳にも届いていた。彼女はその手に希望があると知ると、痛む体に鞭打って立ち上がった。
「まだ、何とかできる手立てがあって……。それが、私の纏うガングニールだとしたら……」
弱々しくも、希望を口にしながら立ち上がる響。その姿に、アダムの顔から余裕が消えた。知られてはいけない事実を知られて、初めて彼の中に焦りが生まれたのだ。
それに気付いているのかいないのか、響は自分を奮い立たせて立ち上がった。
「もう一踏ん張り……、やってやれないことはないッ!」
その手にある一筋の希望の糸。それだけあれば彼女が立ち上がるには十分であった。彼女は何度も見てきた。希望をその手に紡いできた男の姿を、その男と添い遂げようと隣に立ち続けた1人の女の姿を。敬愛する彼女であれば、この状況で必ず立ち上がる。であれば、自分だって立ち上がれる。
響のその姿にカリオストロは知らず笑みを浮かべ、意気消沈していたプレラーティも心に熱く滾る何かを感じずにはいられなかった。
立ち上がった響に、アダムは迷わずティキに……ディバインウェポンに攻撃を指示した。やられる前にやれ、例え神殺しを持っていようとも、ディバインウェポンの一撃を喰らえば一溜りも無い。
だが
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