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おぢばにおかえり
第七十九話 残さないことその一

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               第七十九話  残さないこと 
 日曜はおぢばではお昼はカレーです、そして新一君はこの日もおぢばに帰ってきていてなのでした。
 まずは詰所で私に言ってきました。
「先輩今日も小さくて可愛いんですね」
「はったおすわよ」
 詰所の事務所の前で明るく言ってきた新一君にりっぷくしたお顔で応えました。
「小さいは余計よ」
「駄目ですか」
「気にしてるのよ」
「そこがよくないですか?」
「よくないわよ、いきなり言わないの」 
 詰所に来てです。
「全く、これでも努力してきたのよ」
「背が高くなる様にですか」
「牛乳飲んでね」
 毎日かなり飲みました。
「そうなのよ」
「僕的には小さいのがいいんですよ」
「何処がいいのよ」
 新一君にどうかというお顔になって言いました。
「一体」
「ですから可愛いじゃないですか」
「ブスって言われたけど?」
 子供の頃のことです。
「前にも言ったわね」
「覚えてます、ふざけたこと言いますね」
「新一君はそんなこと言わないわね」
「はい、特に先輩には言わないです」
 こう私に言ってきました。
「何があっても」
「絶対になのね」
「そんなの言う筈ないですよ」
 強い声での返事でした。
「本当に」
「私には言わないの」
「元々嫌いじゃないと言わないです」
「嫌いでも言わないでね」
 このことは注意しました。
「いいわね」
「そこが僕の悪い癖性分ですね」
「そうよ、しかしね」
 私は新一君にさらに言いました。
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