第15話:勇者の計算外その3
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したのとでは違う!冒険者は近場にダンジョンが出来たら、喜び勇んで挑んじゃうもんなんだよ。つまり、これは冒険者とお前が造った城との……そう!合戦なんだよ!」
合戦!?だんじょんと冒険者の!?
「……と……ところで、このまいるーむとは何なのです?」
「さぁ?」
某の質問に皆が首を傾げておると、再び視界に文字が出現しました。
《選択:マイルームに転移しますか? YES/NO》
「……まいるーむにてんそう……とは?」
それを聞いたノノ殿が驚いておりました。
「行けるの!?今から!?」
……これは……往くしかありませぬな。
虎穴に入らずんば虎子を得ずと言うものです。
某達が到着したのは、天守の屋根裏部屋でした。
そこには、るんたったで見たあの光る巨石がありました。
「ここって!?ツキツバが造ったダンジョンの塔の部分だよな!?」
「ここに核石があるって事は……」
……いや、ここは天守の屋根裏の筈です。なら、この光る巨石はるんたったで見た物とは別物の筈です。
おまけにこの部屋は天守の最上階の屋根裏部屋。つまり最最上階とも言うべき場所にあります。
この部屋へと続く階段は複数のからくりによって隠されておる様で、そう簡単には発見出来ない様になっておる様です。
で、皆がこの部屋をどう使うか悩んだ結果、この部屋は蔵として利用する事になりました。
セインperspective
僕らは宿には泊まらず遙か先にある聖武具の神殿へと急いだ。
「これが聖剣!やっと!やっとだ!!」
目の前の台座に、神聖で美しい片手剣が突き刺さっている。
まるで僕を待っていたかのようだ。
「おめでとうセイン! ようやくこの時が来たわね!」
「早く引き抜こうぜ。セインに抜けないわけないんだからさ」
「まぁまぁ、こういうのは雰囲気が大事なのですよ」
3人も僕が引き抜くことを確信している。
「もったいぶるのもよくないね。じゃあいくよ」
そっと柄を握りしめる。
今、勇者である僕の物にしてあげるからね。
早くツキツバ・ギンコをぶちのめそう。
ああ、待ち遠しいな。
腕に一気に力を込める。
「ふんっ!ふんっ!?ふんぐぐぐぐぐっ!」
どうした、どうして引き抜けない。
あれなのか、第2の試練と言うくらいだからまだ僕を試しているのか。
やけに固いな。いいから早く抜けろって。
どうせ僕の物になるんだから、つまらない事なんてするなよ。
台座を踏みつけ全力で剣を引き抜こうとする。
全身の血管が浮き上がり額から汗がにじみ出た。
「ふんぐぐぐぐぐっ!ふん!」
おかしい……どうして抜けない!?
僕は選ばれし勇者だぞ。世界を救う男なんだ。
おまけに全てが完璧で一点の曇りも無い。
聖剣が僕の手に収まるのは必然だ。
……その筈なのに、この事
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