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星河の覇皇
第八十五部第五章 北京宣言その二十八

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「ああした存在になったか」
「封神演義でも出ていますね」
「まさにその妲己でな」
「そこでは人食いでもありました」
 減点の九尾の狐の様にというのだ。
「様々な悪事も行いました」
「そうだった、そして伊東首相はな」
「その九尾の狐にも例えられる」
「実に頭の切れる女性だ」
「女帝に仕える狐ですね」
「日本のな、日本は恐ろしい人物を首相に持った」
 キロモトはこうまで言った。
「味方であれば「頼もしいが」
「敵であれば恐ろしい」
「これ以上はないまでにな」
「本当にそうですね」
「まだ連合にいてくれてよかった」
「その考えはありますね」
 アッチャラーンも否定しなかった。
「実際に」
「これがエウロパにいればな」
「確実に敵ですから」
「常にな」
「そうであればどれだけ厄介か」
「考えるだけで嫌になる」
「連合にいれば今は敵でも」
 同じ国の中にいる、それならというのだ。
「また味方にもなる」
「状況次第で」
「事実伊東首相は最近まで味方でいることが多かった」
 中央政府から見てそうだったというのだ。
「そして頼りになった」
「それが今回は違う」
「連合は集合離散の国だ」
「その件その件で有効と対立が変わる」
「この各国政府の権限拡大では対立していますが」
「環境問題ではな
「これまで通り協調しています」
「保健の件でもだ」
 こちらでもというのだ。
「やはりな」
「協調していますね」
「そうだ、だからな」
「エウロパにいなかった」
「このことだけでもですね」
「幸いだ、連合にいてくれてな」
 それでというのだ。
「有り難い」
「連合にいるのならですね」
「敵になったりしてもな」
「完全に敵ではない」
「それだけで違う」
「味方にもなるので」
「随分とな」
 そうだというのだ。
「だからいい」
「左様ですね」
「本当に思う、伊東首相がエウロパにいれば」
 その場合はというと。
「若し政界に出るとな」
「その頭の切れと学識で、ですね」
「忽ち頭角を表してな」
 日本でそうである様にというのだ。
「そしてだ」
「あちらは中央集権色が強いので」
 これはエウロパの特徴である、この国は各国政府の力は弱く中央政府のそれが非常に強い国家であるのだ。
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