第二章
[8]前話
「止めた方がいいわよ」
「どうしてなの?」
「あそこ縁切りの神社だから」
「えっ、そうだったの」
「縁結びの神社でなくね」
「縁切りの神社なの」
「だからそうしたことをお願いしても」
祈里がそうしてもというのだ。
「逆にね」
「そうなるのね」
「だから行かない方がいいわよ」
祈里にあらためて言った。
「本当にね」
「そうなのね」
「ええ、この辺りだと」
敢えて恋愛成就とは言わずに祈里に話した。
「八条大社ね」
「あそこがいいのね」
「あそこは学業とか健康とか安産とか色々な神様が祀られていて」
そうであってというのだ。
「そちらの神様も祀られているから」
「行けばいいのね」
「あそこの大社にね」
「それじゃあ。ただ」
ここでだ、祈里は樹里にこんなことを言った。
「普通にね」
「どうしたの?」
「いえ、神社っていっても色々なのね」
樹里に今わかったという様な顔で述べた。
「縁結びとか縁切りとか」
「学業成就とか安産とかね」
「色々なのね」
「日本の神様凄く多いから」
八百万と言われる通りにだ。
「それでよ」
「神社も色々で」
「そこでお願い出来ることもね」
「色々なのね」
「そうなの、それであそこは縁切りで」
祈里が最初に行こうと思っていた神社はというのだ。
「八条大社ならね」
「いいのね、じゃあ行って来るわね」
「わかったわ、私は本屋行くから」
「それじゃあね」
笑顔で話してだった。
二人でそれぞれの行きたい場所に行った、そして後日樹里は祈里が同級生の誰かと笑顔で一緒に歩いているのを見てだ。
願がけが適ったと思った、そうして自然と笑顔になったのだった。
縁を切る神社 完
2024・1・25
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ