第一章
[2]次話
犬は庭駆け回る
神戸に大雪が降った、それでだった。
ふわりの飼い主である国崎家の面々は警報の為一家全員の勤め先が臨時休業になったのを受けて一家総出でだった。
家の玄関とその周りの雪かきをはじめた、その中で一家の息子である洋介はシャベルを動かしつつ言った。
「神戸って寒いからな」
「冬はたまにこうなるのよね」
「そうだよな」
母の百合子に話した、彼女も雪かきをしている。
「大雪降ってな」
「積もってね」
「雪かきしないといけなくなるな」
「そうなのよね」
「今年暖冬だっていうのに」
そう聞いていたがというのだ。
「急に寒くなってな」
「こうなったわね」
「ああ、冗談じゃないよ」
「仕方ないだろ」
一家の父の文化はこう息子に言った、当然彼も雪かきに励んでいる。
「降るものはな」
「天気、自然のことはか」
「もうな」
それこそというのだ。
「言ってもな」
「仕方ないか」
「そうだろ」
こう言うのだった。
「もうな」
「そうなんだな」
「だからさっさと雪かきしてな」
「終わってか」
「家に入るぞ」
「それで暖かくするか」
「今日は何処も休みだ」
一家のそれぞれの仕事先も含めてだ。
「それならな」
「もうか」
「家に入ってな」
雪かきを終えると、というのだ。
「もうな」
「休むか」
「そうするぞ、風呂にでも入ってな」
「あったまってか」
「酒でも飲めばいいだろ」
「休みだからか」
「ああ、そうしたらいいだろ」
息子に手を止めず話した。
「もうな」
「それしかないか」
「交通が止まってるしな、家にインスタントラーメンとかもあるだろ」
食べものの問題はないというのだ。
「だったらな」
「早くやってか」
「早く終わるぞ」
「それじゃあな」
一家でこんな話をして雪かきに励んだ、そしてそれが終わると家に入ったが玄関でふわりが待っていてだった。
目をキラキラとさせてだ、家族に鳴いてきた。
「ワンッ」
「散歩行きたいのか?」
「ワンワン」
洋介にその通りという様に鳴いてきた、洋介はそれを見て言った。
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