第八十五部第五章 北京宣言その二十三
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「飲むわ、けれどこの飲み方はね」
「やはりよくないですね」
「お身体には」
「強いお酒をストレートで」
「しかもおつまみなしですと」
「一気に酔って」
そうしてというのだ。
「すぐに眠れるけれど」
「健康にはどうか」
「そう考えるとですね」
「よくないですね」
「どうしてもね、主人はビンガ派でね」
ブラジルから生まれたサトウキビから造る酒である、やはりアルコール度は相当なものであり飲むとかなり酔う。
「仕事のストレス解消にね」
「飲まれていますか、ご主人も」
「そうされていますか」
「映画監督でね」
それが音の職業であるというのだ。
「何分作品の出来不出来が気になって」
「それで、ですか」
「ストレスが溜まりますと」
「その時は、ですか」
「もうね」
それこそというのだ。
「ビンガを飲まないとね」
「ストレスが溜まってしまう」
「そうなりますか」
「ご主人は」
「この前受賞した作品はスランプらしくて」
それでというのだ。
「もう製作中かなりね」
「飲まれていましたか、ビンガを」
「そうでしたか」
「そうなられていましたか」
「それで今ドクターストップがかかっておるわ」
酒、それについてというのだ。
「そうなっているわ」
「それはまた」
「では今はですか」
「飲まれていませんか」
「大人しくしているわ、主人は酒乱ではないけれど」
それでもというのだ。
「飲むと止まらないのよ」
「何処までも飲まれる」
「そうなのですか」
「そうした方ですか」
「ええ、酔い潰れるまでね」
一旦飲みはじめると、というのだ。
「飲んでね」
「そうしてですか」
「止まらないのですか」
「そうした飲まれ方ですか」
「そうなの、その飲み方が凄くて」
それでというのだ。
「今はドクターストップよ」
「それはよくないですね」
「そして首相もですか」
「飲まれると、ですか」
「ウイスキーをね」
この酒をというのだ。
「どんどん飲むわ、けれど今はね」
「飲まれないですね」
「そうしてお仕事に励まれる」
「そうされますね」
「首相でいる間は」
在任中はというのだ。
「そうするわ、そしてね」
「そしてですか」
「職務を全うされますか」
「そうされますか」
「是非ね、それでは今夜も仕事をして」
そうしてというのだ。
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