外伝〜北とメンフィルの契約〜(序章終了)
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うな表情で黙り込み、リィンは絶句し、サラは厳しい表情でマーティンを睨んだ。
「クク、随分と懐かしい話だな。ま、あの時の俺はヘルメットを被っていたし、あんたに一瞬で制圧されたからわからなかったのも無理はないがな。」
「マーティがケルディックを焼き討ちした部隊の一員だったなんて………」
「嘘でしょ………」
「管理官………」
「…………それで、エレボニアはその昼行灯に何の用だ?ケルディックの焼き討ちの”報復”か?」
口元に笑みを浮かべて瞳を暗くして笑って呟いたマーティンをラヴィとイセリア、タリオンがそれぞれ信じられない表情を浮かべている中、真剣な表情で黙っていたローガンはレクターに訊ねた。
「安心しな。そもそもそいつ一人の命でケルディックの焼き討ちと釣り合うなんて最初から思ってねぇし、ギリアスのオッサンが生きていた頃ならともかく、オッサンも死んだ上結果的には北の猟兵やノーザンブリアもケルディックの件を含めた”報い”をメンフィルやヴァイスラントが行ったから、そいつに危害を加えたりノーザンブリアの独立に支障が出るような事は考えてねぇよ。」
「………なら、何の為に俺に用がある?」
レクターの話を聞いたマーティンは続きを促した。
「メンフィルがユミルの件に対する償いの代わりとしてメンフィルの平穏の為に北の猟兵の協力を求めたように、あんたにはケルディックを焼き討ちした部隊の一員としての償いとして今の情報局の方針に協力してもらいたい。」
「今の情報局の方針ってミリアムから聞いた話だと確か………」
レクターの話を聞いてある事を思い出したサラはその場で考え込みながら呟き
「ああ、『ゼムリア大陸の安定』だ。――――――ヨルムンガンド戦役でメンフィルの暗部によって情報局の関係者達が半数近く殺られた事で今も人員不足でな。ヨルムンガンド戦役での情報局のゼムリア大陸への償いの為にも常に猫の手も借りたい状況なんだよ。――――――例え、エレボニアの領土を焼き討ちした奴の手であろうともな。」
「レクターさん………」
「………要するに”ケルディックの焼き討ちの償い”として、俺に情報局の協力者になって、『ゼムリア大陸の安定』の為に各国をスパイしろって事か?」
レクターの説明を聞いたリィンは静かな表情で見守り、マーティンはレクターに訊ねた。
「そっちにとってもエレボニア政府の関係者との繋がりができることは悪くない提案だろう?ノーザンブリアの未来の為にも、ヨルムンガンド戦役での敗戦やゼムリア連合の調印によって”併合を狙ってくる心配がなくなったエレボニア”を”ノーザンブリアの善きパートナー”として付き合いたいんじゃねぇのか?
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