第百十三話 野球の世界は広いその八
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「格闘家の筋肉身に着けたり」
「野球ではね」
「間違いだってわかるね」
「バレーとバスケは同じ室内の球技でも筋肉が違うって」
一華は達川に自分がしているスポーツから話した。
「言われたし」
「実際そうだよね」
「スポーツの競技が違うと」
そうであるならというのだ。
「トレーニングも違って」
「何かとね」
「そりゃランニングはどのスポーツでもするけれど」
このトレーニングはというのだ。
「けれどね」
「何かと違うね」
「バレーとバスケでもね、筋肉の付き方もね」
「違ってくるからね」
「使う筋肉も使い方もね」
違うとだ、一華は話した。
「違って来て」
「野球選手には野球選手のトレーニングがあってね」
「筋肉があるわね」
「若しファーストでホームラン打ちたいなら」
「そっちの練習することね」
「そんなの格闘家なんて」
一華に眉を顰めさせて語った。
「もうね」
「それはよね」
「お門違いだよ」
「格闘家のトレーニング積んでも」
「そうしてもね」
それでもというのだ。
「意味ないどころか駄目だよ」
「使わない筋肉ついて」
「かえって怪我増えたりするよ、動きも悪くなって」
「実際にそうなったのよね」
「そうだよ、それを周りが止めるどころか」
特にマスメディアがそうしなかった、多少スポーツを知っている者ならそれが非常に愚劣な行為であるとわかることを。
「持て囃したからね」
「よくなかったわね」
「番長を自称して」
「あれだけ柄が悪くなっても」
「いいぞもっとやれだったから」
「あんな風になったのね」
「今は転落して」
そうなってというのだ。
「重度の糖尿病だしお金もなくなって」
「酷い状況ね」
「恰好悪いよ」
達川は心から軽蔑して言った、顔にもそれが出ている。
「あの人は」
「そうよね」
一華もそれはと頷いて応えた。
「どう見てもね」
「ああなったらね」
「駄目よね」
「人間としてね」
「そうとしか思えないわね」
「誰も尊敬しないよ」
今の彼はというのだ。
「ああはなるまいって思っても」
「まさに反面教師ね」
「けれどああいう人程人に自分を尊敬しろって真顔でね」
「言うのね」
「人に自分を本気で尊敬城って言う人は尊敬されないよ」
達川はまた言い切った。
「むしろ逆にね」
「軽蔑されるわね」
「そうなるよ」
絶対にというのだ。
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