暁 〜小説投稿サイト〜
ハッピークローバー
第百十三話 野球の世界は広いその七

[8]前話 [2]次話
「そしてね」
「マスコミも弱くなって」
「親会社がそうなって」
 マスメディアのそれがだ。
「それでね」
「弱くなって」
「悪事もどんどんばれて」
 隠蔽していたそれがだ。
「人気も落ちてね」
「今や万年最下位で」
「人気もダントツで最下位だからね」
「観客動員数最低よね」
「十二球団でね」
 東京ドームも一塁側はいつも閑古鳥が鳴いている、しかし相手チームのファン達が巨人の敗北と無様な姿を観て楽しく為にいつも球場に来ていて観客動員数はいい。巨人には無様な負けがよく似合う。
「そうだよ」
「もう元、よね」
「球界の盟主だよ」
「いつもそう言われてるわね」
「あんなチームが野球の全てなんて」
「その筈がないわね」
「あのチームは反面教師だよ」
 達川は言い切った。
「ありとあらゆる面でね」
「ああなったらいけない」
「驕る平家は久しからずで」
 実に巨人に相応しい言葉も出した。
「悪いことばかりしていると」
「ああなるわね」
「もういいところないから」
 巨人にはというのだ。
「反面教師にね」
「すべきね」
「一ちゃんもそうしてるね」
「チームも選手の人達もね」
 一華はそれならと応えた。
「半グレみたいで」
「それでだね」
「ああはなるまいって」
 柄の悪い彼等を見てというのだ。
「あの自称番長とかね」
「ああ、あの人だね」
「いたけれど」
「あの人は特に酷いね」
「そうよね」
「西武の時は違ったのに」
「その時の写真観たけれど」 
 一華にしてもだ。
「普通のあの頃のお兄さんよね」
「うん、あの頃から遊んでいたらしいけれど」
「それでもましだったわね」
「それがね」  
 達川は顔を曇らせて話した。
「巨人に入って」
「悪くなったのよね」
「ああしてね」
「ヤクザ屋さんみたいになったのね」
「そうなんだ」
「あの頃からおかしくなって」
 そうしてとだ、一華はさらに言った。
「巨人にも定着したわね」
「半グレ集団になったよ」
「あの人が来てから」
「それまでは嘘でもね」
 それが誇大広告であってもというのだ、さながら北朝鮮の誇大広告の様にだ。そのサンプルが堀内恒夫という輩だ。
「球界の紳士だったのが」
「もう誰も言わないことね」
「それがね」
「半グレになったのね」
「そうだったんだ」
「あの人からね」
「もうそれで野球選手なのに」
 そうであるが、というのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ