第一話 お見合いその五
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「真昼も征服でね」
「そうするわね」
「じゃあ一家でね」
全員でというのだ。
「行くわよ」
「そういうことで」
「決まりね」
夜空も真昼も応えた、こうして夜空のお見合いの話が決まった。その夜はこれで終わったがその翌日だった。
学校の正門に来たところでだ、夜空はばったりとだった。
姉に出会った、丁度部活の朝練の時だったが。
「お見合いのこと考えてる?」
「やっぱりね」
姉にすぐに答えた。
「登校中ずっとね」
「そうよね、また昨日はいきなりだったから」
「そのお話されたから」
だからだと姉に話した、上下緑のジャージ姿の彼女に。
「それでね」
「そうよね」
「うん、ちょっとね」
「まあそこはね」
姉は妹を気遣って声をかけた。
「夜空ちゃんも受けるって言ったし」
「腹を括る?」
「まあ一回でもね」
「合うといいの」
「同じ学年でしょ」
妹にこのことを言うのだった。
「だったらね」
「会って」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「事前にお話してもね」
「いいかしら」
「そうじゃないかしら」
「同じ学年だから」
「クラスわかってるわよね」
「ええ」
夜空はそれはと答えた。
「もうね」
「それならね」
「一度なの」
「お話してみたら?」
その彼と、というのだ。
「本当にね」
「それでどんな人か」
「事前にね。それかね」
姉はさらに話した。
「彼の周りの人にね」
「お話聞くのね」
「どんな人かね。お友達いるでしょ」
夜空にこうも言った。
「彼のクラスに」
「私のお友達ね」
「だったらね」
「その娘からなのね」
「彼がどんな人かね」
「お話を聞くのね」
「同じ普通科の二年生だし」
それならというのだ。
「情報収集も楽でしょ」
「それはね」
夜空も否定しなかった。
「やっぱりね」
「地の利っていうか」
「情報を集めやすいなら」
「それならね」
「聞くことね」
「ぶっつけ本番でお見合いして」
そのうえでというのだ。
「いきなり同居するよりもね」
「その前にお話を聞いて」
「それでね」
「お見合いして同居ね」
「私もするし」
自分もというのだ。
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