第一話 お見合いその二
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「お母さんもお仕事続けるから」
「イラストレーターの」
「それをしていくから」
だからだというのだ。
「何時でも里帰りしてね」
「ご本家も構わないと言っているぞ」
父はこのことも話した。
「里帰りは事前に言ったらな」
「そうしたらなの」
「無条件でな、ただな」
「ただ?」
「基本はな」
「あちらに住むのね」
「お前とよかったら真昼もな」
姉である彼女もというのだ。
「一緒にな」
「ご本家に住んでいいの」
「そしてやがてな」
「私もお見合いするのね」
「そうなる」
実際にというのだ。
「ご本家じゃないがな」
「私のお見合いの相手は」
「そうなのね、それじゃあ」
「真昼はどうするんだ」
「夜空ちゃんと一緒なら」
妹を笑顔で見て話した。
「それじゃあね」
「そうか、じゃあな」
「ええ、私達は神戸のご本家で」
「これから暮らしてもらうな、あとお見合いはな」
父は肝心のそちらの話もした。
「何時何処でするか決まっている]
「そうなの」
「来月の第二日曜にな」
この時にというのだ。
「ご本家でな」
「そちらでなの」
「お見合いするぞ」
「そうなのね」
「嫌か」
父は娘にこのことを尋ねた。
「お見合いは」
「いえ、相手次第だから」
夜空は父にこう答えた。
「それはね」
「相手次第だな」
「ええと、同じ学校よね」
「そうだ、お前と同じ八条学園でだ」
「普通科で二年生よね」
「同じな」
「ええと、普通科の二年生っていっても多いし」
考える顔で述べた。
「だから私も皆知ってるかっていうと」
「知らないな」
「ちょっとね」
「うちマンモス校なのよね」
真昼も言ってきた。
「保育所から大学院まであって」
「高等部も一学年で滅茶苦茶多いわよね」
「半分位外国の人だし」
「もう一学年で二千人位いる?」
「普通科だけじゃなくて商業科、工業科、農業科、水産科入れたら」
「特進科もね」
「体育科もあるし」
自分の学校の学科を姉と共に挙げていった。
「兎に角ね」
「多いわよね」
「普通科だけでもね」
「お父さんもあの学園出身だがな」
父も言って来た。
「大学になるととんでもないからな」
「学生さんだけで何万人よね」
「そうだな、日大よりも多いな」
学生の数はというのだ、マンモス校として知られている東京にあるこの大学よりもというのである。
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