第一話 お見合いその一
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金木犀
第一話 お見合い
その話を聞いてだ、西宮夜空はきょとんとした顔になってそのうえでその話をした母の朝華に言葉を返した。
「あの、またね」
「いきなりでしょ」
「ええ」
大きな優しい目が印象的でピンクの唇は小さく形のいい普通くらいの高さの鼻があるやや丸い顔で答えた、黒髪を左右で束ねている、背は一六〇程でバストとヒップは共に九十はある。ウエストは六十位だ。
「これはね」
「そう言うけれどね」
娘をロングヘアにした様の外見の母も応えた。
「あちらからね」
「申し出てきたのね」
「ご本家からね」
「うちは分家でな」
父の秀樹も言ってきた、サラリーマンで八条農業本社で働いている。この前課長になったばかりである。
「代々な」
「ご本家と婚約して」
「結婚してきていてな」
「それでなのね」
「うちは娘が二人いてな」
父はもう一人の娘夜空の姉の真昼を見て話した、面長で切れ長の優しい感じの二重の目で眉の形がいい。赤い唇は引き締まっている。茶色の髪の毛をロングにしていて髪型以外は父親によく似た顔だ。だが体系は父が一七一位で痩せているのに対して真昼は一六二程で妹程ではないがスタイルはいい。
「真昼が家を継ぐということでな」
「私婚約していないけれど」
「ああ、また今度は」
「そうしたお話来るの」
「ああ」
こう上の娘に話した。
「そうなると思う」
「そうなのね」
「それでな」
父はさらに話した。
「今回はな」
「夜空ちゃんがなの」
「ご本家から申し出があってな」
「許嫁になるの、私が」
夜空がまた言った。
「そうなのね」
「そうだ、神戸のご本家とな」
そちらと、というのだ。
「それでこれからはな」
「あちらに住むことになるのね」
「結婚はお互い大学を卒業して就職してからな」
「結婚ね」
「そうなるけれどな」
「大阪からなのね」
夜空は今自分が暮らしている大阪市福島区の団地から言った、父が勤務している八条グループの企業の社員とその家族の為の団地の一つだ。尚夜空は八条学園高等部普通科の二年生であり真昼は三年生だ。二人共今は部屋着でラフなスラックスとシャツという格好だが当然学校の制服も持っていて着ている。
「私は引っ越すの」
「そしてよかったらな」
秀樹は真昼も見て話した。
「真昼もな」
「私もなの」
「学校神戸にあるからな」
二人が通っているそちらはというのだ。
「大阪より神戸にいる方が通いやすいな」
「そう言われたら」
真昼も応えた。
「確かにね」
「だからな」
「お父さんとお母さんはずっとここにいるから」
母は微笑んで話した。
「ここにね」
「そうするの」
「そ
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