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第五十二話 祝宴その十三

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「実にな」
「そうよね、これからはね」
「日本酒にだな」
「ワイン、あとね」
 小鳥はさらに話した。
「ビールもね」
「用意するか」
「ビールもいいでしょ」
「ああ、好きだ」
 神威は今はワインを飲んでいる、小鳥が自分のコップに注いでくれた赤ワインを飲んでそうして言うのだった。
「そちらもな」
「だからね」
「ビールも用意するか」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「皆で楽しみましょう」
「それならな」
「それで甘いものもね」
 こちらもというのだ。
「食べましょう」
「今夜はケーキだな」
「そちらをね」
「食べよう」
「すき焼きの後は」
「いいものだな」 
 封真も赤ワインを飲んでいる、そうして言うのだった。
「こうして飲んで食べていると」
「全くだな、しかし」
 神威は自分でコップに赤ワインを入れる封真に言った。
「随分飲むな」
「好きだからな」
「しかし酔わないか」
「どうも俺はかなり強いらしいな」
「そうなのか」
「地の龍の中でもな」
「よく飲んでか」
「かなり飲んでもな」
 そうしてもというのだ。
「酔わない」
「そうなのか」
「だからな」
 それでというのだ。
「自覚はある」
「酒が強いことにか」
「ああ、だがあくまで程々でな」
「自分のだな」
「止める様にしている」
「そうしているか」
「ワインだと六本か」
 それだけだというのだ。
「ボトルで」
「多くないか」
「そうだろうか」
「俺はそこまでは飲まない」
 そうだというのだ。
「だから思う」
「確かに多いわね」 
 小鳥もこう言った。
「それはね」
「小鳥もそう思うか」
「乱れないのよね」
「それはない」
「それはいいけれど」
 それでもというのだ。
「飲み過ぎはね」
「よくないか」
「いつもそんなに飲まないわね」
「一度どれだけ飲めるか試していてな」
 地の龍の仲間うちでというのだ。
「それだけ飲んだが」
「普段はそんなになのね」
「二本か三本だな」
 それだけだというのだ。
「ワインは」
「じゃあそれ位でね」
「止めておくことだな」
「ええ、本当に飲み過ぎはね」
 これはというのだ。
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