第二章
[8]前話
勝負は森の一人勝ちだった、それでよかったと思っていると店長の藤本博士口髭を生やし黒髪を右で分けた大柄で太った初老の男の彼が言ってきた。
「カードも使い方なんだよ」
「それ次第ですか」
「一見弱いと思えるカードも」
「使えないってですか」
「使い方次第で」
まさにそれ次第でというのだ。
「今の君みたいにだよ」
「勝てるんですね」
「そうだよ」
こう言うのだった。
「これがね」
「そうなんですね」
「だから」
それでというのだ。
「駄目だと思ってもだよ」
「勝負はやってみることですね」
「そうだよ、何でもそうだけれど」
世の中はというのだ。
「かーどもそうだから」
「今みたいにですね」
「諦めないで」
そうしてというのだ。
「やっていくことだよ」
「そうなんですね」
「うん、だからこれからも」
「やってみることですね」
「少なくとも諦めたら終わりだよ」
その時点でというのだ。
「勝つこともね」
「出来ないですね」
「けれど若しかしたら」
「諦めないでやったら」
「そのうえで全力を尽くしたらね」
「カードにしても」
「そうだよ、使い方を工夫するのも」
今森がしたこれもというのだ。
「全力を尽くすってことだし」
「全力でやってみることですか」
「そうだよ、いいね」
「わかりました」
森は店長の言葉に確かな声で頷いた。
「本当によく、それならまた」
「ああ、やろうな」
「そうしような」
「今度は負けないぞ」
「勝つぞ」
「こっちも全力だ」
友人達で話してだ。
森はまたカードゲームをしていった、その手にあるカードを駆使してそのうえで遊んでいった。次の勝負は負けてまた負けて次は勝った、その顔は悲喜こもごもであった。
残ったカードが最強だった 完
2024・1・20
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