第八十五部第五章 北京宣言その十五
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「そうしたわ、けれどね」
「対するフランスとしては」
「完敗で多くのものを奪われた」
「それ故にですね」
「恨んでいましたね」
「そして常にドイツの敵であり続けていてね」
普仏戦争からそうであり欧州の対立軸になっていた。
「そしてね」
「その結果でしたね」
「一次大戦で干戈を交え」
「そうしてでしたね」
「ドイツは敗れた時にね」
連合国その中にはフランスが入っていた。
「あの国はドイツにとんでもない要求をしたわね」
「天文学的な賠償金ですね」
「二次大戦にもつながる」
「それを要求しましたね」
「そして領土も」
それがアルサス=ロートリンゲンだった、フランス語ではアルザス=ロレーヌとなるが地域は同じである。
「そうなりましたね」
「そのことを思うとですね」
「一方的に勝つこともよくないですね」
「双方利益を得ることですね」
「そう、ましてや私達は戦争をしていないのよ」
争うがそれでもというのだ。
「言うならビジネスに近いから」
「利益は共有でもいいですね」
「双方利益を得ても」
「それでも」
「そうよ、中央政府も連合だし」
自分達と同じというのだ。
「それならね」
「尚更ですね」
「後々まで尾を引きずる様なことはせず」
「こちらが利益を得れば」
「あちらもですね」
「中央政府もね、こちらは権限を拡大して」
そしてというのだ。
「中央政府もね」
「何らかの利益を得る」
「それで双方勝利宣言を出して終わり」
「それでいいですね」
「戦争は勝つか負けるかが多いけれど」
政治がこちらに移ればだ。
「それでもね」
「戦争でないのなら」
「普通の政治の対立なら」
「その衝突ならですね」
「双方勝利宣言を出しても」
そうした矛盾する様な事態になってもというのだ。
「いいのよ」
「政治ならば」
「それもいいですね」
「要は国益を得る」
「そうすればいいので」
「別に中央政府から奪わないわ」
各国政府はというのだ。
「各国軍を二倍にすることにね」
「警察権も拡大し」
「そして開発、開拓の多くを認めさせる」
「そうしたもので」
「これといってですね」
「中央政府を害しないわ、特に各国軍はね」
各国が持っている軍はというと。
「これから人口が増えるとね」
「その分ですね」
「やはり多くの軍が必要ですね」
「どうしても」
「そのことは事実ですね」
「十個艦隊程度ではね」
今の日本軍の規模だ、また各国もそれぞれ国軍の上限は十個艦隊までと定められているのだ。中央政府が中央政府軍に連合の国防の主になってもらう為に彼等の数を制限したのだ。
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