第5話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
もそも前提がおかしい!なんでいきなりお前をバイトで雇う話になるんだ!?」
アニエスの話と提案を聞いて反論しかけたヴァンだったがある事に気づくと困惑の表情でアニエスに指摘した。
「だってヴァンさん、追加料金は絶対に受け取らないって……それが流儀なのはわかりましたけど学生にも譲れないものはあるんです。」
「……………………」
アニエスの主張にヴァンは思わず口をパクパクさせ
「あ、早速タルトを切りますね!もちろんヴァンさんは特大で!それとコーヒー豆は――――――うん、こちらの棚みたいですね。」
「なんでコーヒーの場所まで……速攻で馴染んでんじゃねえっつの!?」
そしてすぐに事務所に馴染み始めたアニエスに驚いた後疲れた表情で声を上げて指摘した。
こうして……アニエスはアークライド解決事務所でアルバイトをすることを決めた。そして寮の自室にアニエスが戻るとメイヴィスレインが現れてアニエスに声をかけた。
23:30――――
〜アラミス学生寮・アニエスの部屋〜
「アニエス、疲れている所申し訳ありませんが少しだけ私の話に付き合ってもらいますよ。」
「メイヴィスレイン……?突然どうしたの……?」
メイヴィスレインが声をかけるとアニエスは振り向いて不思議そうな表情を浮かべた。
「今日1日の貴女の行動に関して注意したい事がいくつかあります。まず貴女が依頼した人物であり、雇い主にもなったヴァンを地下で庇った件ですが――――――」
そしてメイヴィスレインは少しの間アニエスにヴァンと行動中だった時の反省すべき点をアニエスに指摘し、説教をしていた。
「ヴァンも言っていたように、今後はもっと貴女自身の安全を考えて――――――アニエス!?……少々強く言い過ぎたようですね。」
アニエスに説教をしていたメイヴィスレインだったがアニエスが涙を流している事に気づくと驚きの表情で声を上げた後気まずそうな表情を浮かべた。
「ううん……メイヴィスレインが私を心配して怒ってくれたのはわかっているから……こんな風に誰かが私の為に怒ってくれるなんて、本当に久しぶりで……お母さんがまだ生きていて、私を危ない事をした時に怒って説教してくれた時の事をつい思い出しちゃって………グスッ………フフ、今のメイヴィスレイン、まるで私のお姉さんね。」
「……………………………年齢という点で言えば、私は貴女よりも遥かに上ですから、貴女がそう感じるのも当然です。」
そして涙を流しながら僅かに嬉しそうな表情を浮かべて答えたアニエスの様子を目にしてアニエスがヴァンに語ったアニエスの家族の事情について思い出したメイヴィスレインは少しの間黙り込んだ後静かな表情で答えた。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ