第14話:妖精と侍
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るか……
ノノ・メイタperspective
「うりゃ!」
フラウさんがハンマーでゴブリンを弾き飛ばす。
そこから高速旋回してゴブリンの集団を蹴散らした。
木の枝に着地した彼女はドヤ顔でふんぞり返る。
「こう見えてそこそこ出来るのよ。主様もフラウを見直したでしょ」
悪い。本当はめちゃくちゃ見くびってた。
なにせレベル300のツキツバさんと一緒だったから、レベル30がどうしても低く見えてしまって……
それがどうだ、フラウさんは高速飛行でレベルの低さを余るほど補っていた。
素早さを自慢とするゴブリンライダーすらも手玉にとって勝利して見せたのだ。
「あれ、レベルが35になってる?」
「それは僕のスキルが原因です。パーティーに経験値倍加効果を付与するらしくて」
「ぬえぇぇえっ!?なにその反則スキル!」
「そう思いますよね?でも事実だからしょうがないんです」
これからフラウさんはレベルをどんどん上げて行くだろう……レベル上限3の僕を置き去りにしながら……(涙)
その時、茂みから小さな影が飛び出し、ツキツバさんが咄嗟に手甲で攻撃を弾いた。
「ヒューマンめ、このパパウの攻撃を防ぐとは」
空中にいたのはフラウよりも少し大きな中年の男性。
その背中にはフェアリーの証である羽があった。
彼の右手には、ギラリと光を反射する片手剣が握られていた。
「パパウでは駄目だったか、だったら一斉攻撃だ!」
「おおおおおおっ」
森の中から次々にフェアリーが飛び出す。中には女性の姿もあり、合わせて50人近くのフェアリーが空中を自由自在に飛び交った。
それを観たセツナさんが皮肉を言う。
「おいツキツバ、フェアリーの里は無事みたいだそ」
「その様ですなぁ」
セツナさんとツキツバさんは、フェアリーの里が無事なのを確認出来た事を喜ぶかの様に笑ってますが……
レベル3の僕にとってはこれだけでも致命傷なんですよぉーーーーー!
「よくもフラウがいない間に主様を」
「フラウ!?フラウなのか!!」
「そこにおわす方は偉大なる種族のツキツバ様よ!そして、フラウは主様の忠実な奴隷!あんた達がやった事はフェアリー族にあるまじき行為なの!」
フラウさん……それをもっと早くに言ってください!
でも……僕のレベル上限が低過ぎるのも改めて問題だよなぁ……
早く何とかしないと!
そうこうしてる間に、フェアリー達はは一斉に地面に下りて片膝を突いた。
「まさか我らが崇拝する偉大なる種族だったとは。大変なご無礼をお許しくだされ」
代表者らしき老年の男性が頭を垂れる……
……なんか……豪い事になってきたぞ!?
月鍔ギンコperspective
すすっ、真上から老年の男性が下りてくる。
「もう間もなく里に到着ですじゃ」
「案内してくれてあり
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ