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顔を出していた猫
第一章

[2]次話
                顔を出していた猫
 ロサンゼルス州のノースハリウッド駅の近くの木の柵の穴からだ。
 一匹の子猫が顔を出していた、それを見てだった。
 駅の利用者がすぐに生きものの保護団体に連絡をした、その団体のスタッフ達はすぐにその白い子猫を見付けたが。
「子猫一匹だけじゃないですね」
「絶対にな」
 アフリカ系の若い二人の男が話した。年下の青年は短い髪の毛でマイク=ウォーカーといい年上の青年はアフロでボブ=コージマーという。二人はすぐにこう考えた。
「だったらな」
「周りを調べましょう」
「そうしような」
 こう話してだった。
 すぐに周りを調べた、すると。
「いましたね」
「そうだな」
 二人で他の子猫達を保護して話した、見れば穴から顔を出している子を含めて六匹いた。四匹は白い雌猫で一匹は焦げ茶と黒の虎模様の雄で最後は茶虎の雄だった。
 六匹を保護してだ、コージマーはウォーカーに話した。
「どの子も弱ってるからな」
「母親は見捨てたんでしょうか」
「近くにいないからな」
「そうですね、それじゃあ」
「皆うちで保護してな」
「里親探しましょう」
 こう話して六匹を自分達の施設に連れて行った、そうしてだった。
 まずは獣医に診せたが獣医は二人に暗い顔で話した。
「感染症が酷いな」
「六匹共ですか」
「そうですか」
「身体も弱ってるし」
 このこともあってというのだ。
「問題だよ」
「そうですか」
「そうなんですね」
「だから」
 それでというのだ。
「じっくりな」
「治療して」
「それからですか」
「そうなるな」
 こう答えてだった。
 獣医は子猫達の治療をはじめた、そして名前も付けられたが。
 四匹の白い雌猫達はそれぞれミーブス、マリー、ホワイティ、エリーゼと名付けられ焦げ茶と黒の雄はグロー、茶虎の雄はタイガーと名付けれてだった。
 弱った身体に栄養を与えらえ寄生虫や感染症の手当ても行われたが。
「ニャ〜〜〜」
「ナァ〜〜〜」
「ウニャ〜〜」
「ミャア〜〜」
「ニャウ〜〜」
「ウニュ〜〜」
「一番弱っているのはミーブスだよ」 
 獣医は二人に話した。
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