暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十五部第五章 北京宣言その十一

[8]前話 [2]次話
「本末転倒よ」
「そうなっては駄目ですね」
「我々としては」
「政治家や官僚として失格ですね」
「それで国益を得られなくては」
「勿論目先の利益に惑わされては駄目だけれど」
 国益を求めてもというのだ。
「それでもね」
「国益は長期的に見るもの」
「それも広く」
「それに従うとですね」
「原則もですね」
「時としては置いておいていいのよ、ただ」
 伊東はこうも言った。
「置くのよ」
「そこが大事なのですか」
「置くことが」
「それが大事とは」
「首相、どういうことでしょうか」
「忘れては駄目ということよ」
 そういうことだというのだ。
「つまりはね」
「忘れては、ですか」
「原則を忘れてはいけない」
「そういうことなのですね」
「つまりは」
「そうよ、原則を忘れてはね」
 それはそれでというのだ。
「本末転倒よ、政治家としても政党として」
「だから置くのですか」
「忘れるのではなく」
「そうするのですか」
「そうよ、国益を求めることは至上命題よ」 
 政治家そして官僚にとってだ、兎角伊藤はこのことは絶対だという考えだ。このことは変わらないことだ。
 その為に政党の原則も時として置く、だがそれでもというのだ。
「それで時として原則を置くけれど」
「忘れないのですね」
「基本はその原則に沿って動く」
「そうすべきですか」
「そうよ、集権派は日本の中では外交は中央政府寄りで」
 それでというのだ。
「内政についてはね」
「はい、開拓よりも再開発です」
「そちらに重点を置いています」
「どちらかというと都市です」
「そちらを主に置いていますが」
「それも基本でね」
 原則だというのだ。
「開拓もしているわね」
「農村もおろそかにしていません」
「当然農業も」
「農業も漁業も忘れていません」
「そして林業も」
「都市を中心に考えていてもね、そしてね」
 伊東はさらに話した。
「外交に話を戻すけれど」
「中央政府寄りでも」
「今回の様なこともありますね」
「中央政府に対する」
「そうしたことも」
「当然としてね」
 それでというのだ。
「やっていくわよ」
「わかりました」
「それではですね」
「宣言のこともですね」
「これより」
「ええ、いよいよね」
 まさにというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ