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神々の塔
第五十三話 半ばを過ぎてその四

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「僕はしんどいわ」
「そうなのね」
「そやからロックか水割りか」
「そうして飲むのね」
「それかカクテルかな」
「エカテリーナちゃんはストレートで飲んでたな」
 メルヴィルはそのウォッカの国出身の彼女の話をした、同じ星の者達であるが今は敵対している彼女のことを。
「そうしてたな」
「ああ、それも何杯もな」
 トウェインが応えた。
「飲んでるな」
「いつもな」
「わい等もバーボンとか飲むけどな」 
 強い酒をというのだ。
「そやけどな」
「あの娘の飲むウォッカってまた強いのよね」
「スピリチュアルみたいにな」
「もう殆どアルコールっていう位の」
「アルコール度九十五越えてるな」
「そんなウォッカをね」
「どんどん飲むからな」
 だからだというのだ。
「凄いな」
「ほんまにな」
「それがターリヤちゃんもやしな」
「あとロシアの連中もな」
「あの連中はまたちゃうな」
 施は全身から溢れ出る汗を見つつ言った。
「ほんまな」
「寒くて飲まんとやってられんかやらな」
 羅も言ってきた。
「この世界でも」
「そのせいやな」
「あの連中よお飲むな」
「起きた世界でもな」
「流石に我も九十五度以上のウォッカをストレートではな」
「飲めへんな」
「無理や」
 こう言うのだった。
「ほんまな」
「自分もや」
 施も言った。
「ほんまな」
「そやな」
「割らんとな」
「飲めへんな」
「喉にくるわ」
 ストレートで飲めばというのだ。
「そうなるわ」
「そうなるな」
「ほんまな」
「老酒も強いが」
「比較にならんからな」
「あのお酒はな」
「あれを平気で飲めるのはな」
 リーも言った。
「凄まじいわ」
「ほんまやな」
 芥川はリーのその言葉に頷いた。
「あの面々は」
「お酒では勝てんな」
「ロシア組にはな」
「とてもな」
 リーが見てもだ。
「インドの連中も強いけどな」
「伊達にロシアの面々と組んでへんな」
「そやな、私もお酒は好きやが」
「自分はカクテル好きやな」
「南国風のな」
「シンガポールやからか」
「確かにお固い国やが」 
 このことについては起きた世界では定評がある、何かあれば罰金それに刑罰というお国柄として有名だ。
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