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神々の塔
第五十三話 半ばを過ぎてその三

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「何度も何度もわし等に敗れてもな」
「踏破したんですか」
「そうした、まあお主達と同じ神星のな」
「エカテリーナちゃん達はですね」
「お主達の様な強さでな」 
 それでというのだ。
「踏破した」
「そやったんですね」
「そうだった、あの者達が出来たなら」
「わい等もですね」
「出来る、だからな」
 それでというのだ。
「諦めるな」
「そうします」
 トウェインも他の面々も頷いた、そうして戦の後の休息に入ることになったがまずは風呂に入ったが。
 ロシアの風呂なのでサウナである、そのサウナの中でだった。
 アレンカールは激しく汗をかきながらだ、こんなことを言った。
「こうして汗をかいて」
「そうしてやな」
「すっきりしてね」
 隣にいる中里に話した、男八人でさうな室にいて下半身にタオルを巻いた姿で汗を滝の様に流している。 
「水風呂にも入って」
「身体冷やしてな」
「また入るのよ」
「そうするな」
「そやからサウナはええのよ」
「気持ちええな、しかもな」 
 中里は笑って話した。
「この宿屋のお風呂湯舟もあるからな」
「そっちにも入られるのよね」
「後で入ろうな」
「そうね、お風呂を楽しむこともね」
 これもというのだ。
「ほんまにね」
「ええことやな」
「ああ、最高の娯楽の一つや」
「そうよね」
「これでお風呂を出たら」 
 その後の話もだ、中里は話した。
「そうしたらな」
「お酒ね」
「日本やとビールやが」
「ここロシア風やから」
「ウォッカやな」
「そうよね」
「あれは強過ぎるからな」
 ウォッカについてだ、中里はどうかという顔で述べた。
「ストレートではな」
「飲みにくいのね」
「僕はな」
「あたいはあれ位だとね」
 ウォッカ位のアルコール度ではというのだ。
「飲めるわよ」
「ビンガ飲むのと同じやな」
「あのお酒も強いでしょ」
 ブラジルのこの酒もというのだ。
「こっちの世界ではよく飲むから」
「慣れてるか」
「強いお酒にもね」
「そうなんやな、自分は」
「そう言うあんたもでしょ」 
 アレンカールは中里に微笑んで言った。
「焼酎飲んでるでしょ」
「あれも強いさかいか」
「ウォッカよりは弱くても」
「強いお酒も飲めるか」
「そうでしょ」
「いや、焼酎が普通に飲める限度やねん」
「あんたはそうなの」
「これがウォッカとかになるとな」
「飲みにくくなるのね」
「ストレートやとな」
 即ちそのまま飲むと、というのだ。
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