第二章
[8]前話
年齢の割に大人びていてだ、勇也も会って驚いた。
「何だ、随分まともな子だな」
「高校生に見えないでしょ」
「大人びてるな、大学生でもあんな出来た奴そういないぞ」
「学校一優しい紳士って言われてるの」
「そうなんだな」
「文化祭の委員でもね」
「真面目か」
妹に対して言った。
「そうなんだな」
「何でも自分で率先してやっててリーダーシップもあるから」
だからだというのだ。
「私の方からね」
「それでか」
「それえ彼も私の性格を見ていて」
「お前優しくて面倒見いいからな」
「前から気になっていたって言ってくれて」
「付き合ってるんだな」
「お互い性格を見てよ」
そのうえでというのだ。
「お付き合いしてるの」
「そうなんだな」
「外見で思ったでしょ」
兄に笑って言った。
「こんな男みたいな外見でって」
「ああ」
兄も否定しなかった。
「そうだったよ」
「有り難いことに私が告白したら」
「お前の性格からか」
「言ってくれたのよ」
「そうなんだな」
「そうよ、性格からなのよ」
「そうした子か。けれどそうした子なら」
勇也は菖蒲の話をここまで聞いて述べた。
「大丈夫だな」
「お付き合いしても」
「ああ、何の心配もないな」
笑顔で言った、そして二人は実際に順調に交際を続け。
大学でも交際を続けお互いに就職して暫くしてから結婚した、その時もう自分も就職して結婚していた兄は結婚式で花嫁姿の妹に言った。
「お前と力也君なら大丈夫だ、だからな」
「幸せになれれるのね」
「そうだ、何も心配はしていないからな」
妹に笑顔で言った、その時の彼女は黒髪をロングにしてウェディングドレス姿で大人の女性の奇麗さがあった。もうボーイッシュの面影は何処にもない彼女に笑顔で言ったのだった。
ボーイッシュな妹の彼氏 完
2024・1・17
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