第七十八話 教会長さんその三十四
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「何と言っても」
「悪い種を蒔けば悪いものが返ってくるでしょ」
「絶対にそうなりますよね」
「だから悪いことはしないことよ」
最初からというのです。
「悪いことばかりしてる人っているでしょ」
「世の中には」
「報いを受けなかった人は一人もいないから」
それこそというのです。
「それでなのよ」
「私も気をつけてですね」
「阿波野君にもお話してね」
「そうします、しかし新一君って期待されてますね」
このことを今実感しました。
「皆から」
「いい子だからね」
「問題はあってもですね」
「問題のない人はいないでしょ」
「そうですね」
そんな人は一人もいません、長池先輩みたいな方でもご自身で言われているには残酷なところもあります。
「世の中には」
「確かに執念深いけれどね」
「嫌いだと徹底して嫌って」
「それでも明るくて謙虚でね」
私には図々しですが。
「優しくて嫌いでない人には公平だしね」
「そう言えばそうですね」
新一君という子はです。
「子供に何かあげる時見ましたけれど」
「公平に分けていたわね」
「はい」
その場面も見ました、この目で。
「何か贔屓は嫌いらしいですね」
「そこはあの子のいいところでしょ」
「そのいいところを伸ばすことですね」
「そうしたらいいのよ」
「長所は伸ばす、ですね」
「そうしたらいいわよ」
私に教えてくれました。
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