第五十二話 祝宴その五
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「これからもね」
「仲よくな」
「やっていきましょう」
「あの人等ともな」
「戦いは一時のことで」
「これからは違うわね」
「これまでに戻ったことや」
空汰は笑ってこうも言った。
「そう思うとな」
「嬉しいわね」
「ああ、嫌いやなかったしな」
「皆ね」
「そうか、星史郎さんもそうした人だったんだ」
昴流は遠い目になって述べた。
「誰かを護る」
「そうですね」
護刃が答えた。
「桜塚護であり」
「それと共にいやそれ以上にかな」
「東京の大地を護る」
「そうした人だったんだね」
「そうですね」
「思えばあの人は温かかったよ」
かつて三人でいた時のことを思い出して語った。
「ずっとね」
「そうだったんですね」
「うん、それが素顔だったんだね」
「桜塚護ではなくて」
「桜塚星史郎さんだったんだ、そして星史郎さんは」
「昴流さんを前に進ませてくれましたね」
「僕が他ならぬ自分の呪縛を受けているから」
そのことを知っていてというのだ。
「そうしたんだ」
「そうだったんですね」
「実は。もう完全に迷いはなくなったよ」
「ではこれからは」
「皇家当主として天の龍として」
その立場でというのだ。
「生きていって」
「東京の人達をですね」
「護っていくよ」
「私もです」
護刃も明るい声で言った。
「是非」
「そうね、これからはそうしていきましょう」
火煉はワインを飲みつつ微笑んで述べた。
「大変なことはあっても」
「それでもですね」
「是非ね」
小鳥に応えてい言うのだった。
「そうしていくわ」
「わかりました」
小鳥は火煉の言葉に頷いた、そのうえで自分の傍にあるチキンナゲットを取って食べてそのうえでまた言った。
「私はその皆さんとこれからも」
「一緒にいてくれるのね」
「そうします、神威ちゃんとお兄ちゃんも」
二人もというのだ。
「支えていきます」
「そうしていくわね」
「はい」
はっきりとした声で答えた。
「是非」
「それではね」
火煉もその言葉を受けて言った。
「そうしていってね」
「必ず」
「その封真のところ、神社にもな」
神威は小鳥に優しい顔と声を向けて言った。
「是非な」
「うん、明日ね」
「戻ろうな」
「そうしようね」
「そして」
神威はさらに言った。
「おじさんもな」
「退院するしね」
「迎えに行こう」
「皆でね」
こうした話をした、その頃地の龍達はというと。
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