第3話
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〜地下鉄内〜
「―――――”問題のブツ”ってのがあんたの捜し物なのは間違いねぇだろ。一週間前、そいつを某古物商から盗んだのは半グレども。昨夜、”二人組”に渡そうとした時、恐らく金銭面でのトラブルが発生し―――密告で警察が突入した隙を狙ってジャコモがRAMDAでチョロまかした。しかし”二人組”は翌日ジャコモを捕捉。あの現場で待ち伏せして”制裁”を与えてRAMDAを奪って離脱した。ちなみにRAMDAも端末である以上、各種の情報ツールやメモ用アプリがある。あのオッサンのことだ、すぐそうとはわからないように工夫してただろうが……端末にあった情報から、他の隠れ家の場所を特定していくのも不可能じゃねえだろう。」
「とすると……その二人組は今も端末を手掛かりに捜しているんですね?」
「ああ、だがこっちは最近のジャコモの動向も合わせて3箇所まで絞り込めている。」
アニエスの言葉に頷いたヴァンは話を続けて自分のザイファを取り出し、アニエスにザイファに映るイーディスの地図を見せた。
「三区にある”トリオンタワー”前に七区にある”イーディス中央駅”――――街外れにある導力車レース場、”グランサーキット”周辺の十二区だ。そこで質問だが――――――どこがクサいと思う?」
「そ、そうですね……七区の”イーディス中央駅”です。」
「へえ、どうしてそう思う?」
自分の問いかけに答えたアニエスの答えを聞いたヴァンは興味ありげな表情でアニエスに訊ねた。
「その、昨日トリオンタワーでは夜までサマーフェスがあったと思うんです。それとグランサーキットではZ1グランプリが開かれていたそうで……普段より人が多いと、隠れ家の入り口に立ち寄るのは避けるのではないかと。」
(フフ、中々の推理力です。)
「クク、合格だ。駅前の路地の目立たない一角に地下へのゲートがある。そこにジャコモが”例のブツ”を隠した可能性が高いだろう。」
アニエスの推測にメイヴィスレインが感心している中ヴァンは口元に笑みを浮かべてアニエスの推測が正解である事を告げた後”捜し物”の明確な場所を告げた。
「……!だったらこれから――――」
ヴァンの話を聞いたアニエスが血相を変えたその時地下鉄内の放送が入った。
次は五区オーベル地区大聖堂前となります。大聖堂やアラミス高等学校――――――
「いいや――――あんたは次で降りてもらおうか。」
「え………」
ヴァンの指示にアニエスは呆けた声を出し
「寮暮らしなら次の駅だろう?ま、今日中にはケリをつけて明日には依頼のブツを渡してやるよ。」
「……で、でも……同行を認めてくだったんじゃ?」
ヴァンが今から自分を捜索から外そ
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