暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第187話:愛の胎動
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さっき……!?」
奏の拳を軽々と受け止めたレギオンファントムが、そのまま片手で彼女を吊り下げるように持ち上げる。腕を引っ張られて持ち上げられる痛みに顔を歪める。
奏の窮地にクリスとマリアが思わず腰を浮かせるが、2人は先程のアダムの攻撃で受けた傷を治療する為ギアを解除している。咄嗟にギアを纏おうとした2人だったが、先程レギオンファントムが扉を吹き飛ばした際の衝撃で吹き飛ばされたのかギアペンダントが手元から消えていた。サンジェルマンは輝彦と共に倒れたまま、颯人は論外。となると、この状況で戦えるのは1人しかいない。
「ッ!」
〈チェンジ、ナーウ〉
透がグロウ=メイジに変身してレギオンファントムを奏から引き剥がし外へと追い出すべく掴み掛る。だがアーマードメイジになっているならともかく、素の状態ではレギオンファントムを相手にパワー不足は否めず片手で振り払われてしまった。
「ッ!?」
「透ッ!?」
「無駄な事を……うん?」
レギオンファントムに振り払われた透は、そのままの勢いでハンスが寝かされている集中治療室への扉を開いてしまった。透を振り払った事に最初満足していた様子のレギオンファントムは、扉の向こうで治療台の上に寝かされたハンスに興味を持ち奏を引き摺る様にそこへ入っていく。奏はレギオンファントムが未だ目覚めないハンスに興味を持ってしまったのに気付くと、自分を引っ張ってそこへと入っていこうとするレギオンファントムに抵抗した。
「こ、のッ! そっち、行くんじゃないッ!」
抵抗する奏だったが、シンフォギアを纏っていてもファントム相手に力で勝負しては敵わないのか引き摺られていく。結局はレギオンファントムに集中治療室への侵入を許してしまい、そこで寝ているハンスを見られてしまった。
「コイツは……?」
眠り続けるハンスに何かを感じたのか、さらに近付こうとするレギオンファントム。しかしその前にキャロルが立ちはだかった。彼女は幼い体躯故の短い両腕を精一杯広げ、レギオンファントムが放つ威圧感に張り裂けんばかりに心臓を鼓動させ冷や汗を流しながらもハンスを守ろうと足を震わせながらもそっから微動だにしなかった。
流石にそれは無茶だと、奏がキャロルに逃げるよう促した。
「馬鹿止せッ! 逃げろキャロルッ!」
「い、嫌だ……! ハ、ハンスは……ハンスは、傷付けさせない、から……!?」
恐怖に震えながらもそれに抗い立ち塞がるキャロルに、レギオンファントムは興味を持ったように彼女に手を伸ばす。彼からすれば、これもまら美しいのだろう。愛する者の為に命を張る、それはレギオンファントムの食指を動かすのに十分な姿だった。
「ほぉ、この見た目でなかなかに……」
「ヒッ!?」
手を伸ばしてくるレギオ
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