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神々の塔
第五十二話 名前その十二

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「リーは十絶陣を出してくれるか」
「それも神霊さん達の前に出すか」
「そや、そうしたら直情的な性格やとな」
「突破出来んでもやな」
「一瞬でもや」
 例えそれだけでもというのだ。
「突破出来るかって考える」
「正面からやな」
「そしてその一瞬がな」
「狙い目やな」
「そこを他のモンで攻撃するんや」
 その様にするというのだ。
「ええな」
「そうして戦うな」
「ああ、鬼の神霊さん達にはな」
「ほなな」
 リーも他の面々も頷いた、そうして芥川はアレンカールと共に鬼達を正面から攪乱してそのうえでだった。
 十絶陣が展開し突進しようとする鬼達の動きを躊躇した、すると。
 そこに残りの者が攻撃を仕掛けた、そうした戦を行っていき。
 神霊達を倒していき最後の鬼も倒した、すると酒呑童子が豪快に笑ってそのうえで一行に対して言ってきた。
「これで美味い酒が飲めるな」
「日本酒ですね」
「すき焼きを肴にな」
 こう中里に話した。
「飲めるぞ」
「そうですね」
「いい戦だった」
 こうも言うのだった。
「だからな」
「それで、ですね」
「気分よくだ」
「飲めますか」
「左様、あとわしは刺身も好きだが」 
 酒呑童子はお伽草紙の描写から話した。
「人のものはな」
「喰わへんですね」
「先程言った通りな」
「そうですね」
「魚、鯛や鮭やハマチのものが好きでな」
 そうしてというのだ。
「川魚なら鯉が好きだ」
「そうですか」
「獣なら馬や鹿だな」
 こちらの刺身もというのだ。
「牛もいいな、ただ猪や豚はな」
「喰いますよね」
「神霊でもあたる」
 食べものにというのだ。
「死なぬが病にはなるからな」
「それであたるので」
「それでだ」
 それ故にというのだ。
「しっかりと冷凍してからな」
「食べてますか」
「刺身もな、特にな」
「川魚とか獣のものは」
「鶏や豚は基本火を通している」
 そうして食べているというのだ。
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