第百十二話 二つの祭りその十四
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「いやらしいっていうかな」
「そんなデザイン?」
「ビキニパンツでもな」
「ブリーフとビキニって同じよね」
「基本そうだよな」
「成海っちああいう下着駄目なのね」
「水着でもな」
こちらでもというのだ。
「トランクスだよ」
「そっちなのね。私は別にね」
「ビキニでもいいんだな」
「というかショーツってそうでしょ」
女性用の下着であるそれはというのだ。
「ああしたデザインだから」
「ビキニ抵抗ないか」
「水着のね、というか水着って下着でしょ」
「そうだよな、はっきり言って」
「皆とそうしたこともお話したけれど」
一華達とそうしたことも話した。
「どう見てもね」
「デザインもそうだよな」
「だからアイドルの人達ってね」
「下着姿でグラビア出てるか」
「一枚下全裸よ」
水着はというのだ。
「デザインもね」
「そのままか」
「実際下着姿のグラビアもあるしね」
アイドルにはというのだ。
「アイドルの人達も大変よ」
「水着姿にならないと駄目だからか」
「下着にね」
「本当に下着にもなるし」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にね」
「アイドルも大変なんだな」
「グラビアのお仕事は必須だからね」
まさにというのだ。
「握手会にステージと合わせて」
「グラビアもしないとな」
「だからね」
「恥ずかしいよな」
「なるだけでね、しかもね」
かな恵はさらに言った。
「グラビアは観られるお仕事だから」
「どうして観るかっていうとな」
「使われるでしょ」
「そうだよな」
「使われることもね」
「わかってない筈ないよな」
「誰だってね」
それこそというのだ。
「わかってることよ」
「そうだよな」
「だって十代前半で」
その年齢でというのだ。
「皆知っちゃうでしょ」
「そういうことに興味持ってな」
「うちの明男もだし」
「俺だってそうだし」
「私だってね、だったらね」
「アイドルの人達もか」
「知らない筈ないし」
それこそというのだ。
「自分がどうして水着になって」
「下着にもな」
「それでそれがどういうことか」
「わかってるか」
「何もなくて水着にならないでしょ」
そもそもというのだ。
「なるには理由があるでしょ」
「何もなくてならないよな」
「絶対にね」
「需要と供給もあるしな」
「それでよ、それでそこから人気も出るから」
アイドルにとって最も重要なものであることは言うまでもない、芸能界はまさに人気商売の世界であるのだ。
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