第13話:ノノ・メイタ、(曰く付きの)オークションに参加する
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2億5000万で落札です!」
驚愕の値段に僕は尻餅をつきそうだった。
うん。僕が暮らしていた村では絶対に見ない金額だよ。
と言うか、エリクサーを買い取った女性、さっき延命の宝珠も買い取らなかったか?
だとしたら……あまり近づきたくないなぁ……
「最後に素晴らしい出品ありがとうございます。のちほどお金をお支払いいたしますので、閉幕までしばしお待ちください」
え……
22億5000万から11億100万が差し引かれ、残りは11億4900万となる。元々7億持っていたので、これで所持金は18億4900万と少し……とんでもない金額に感覚が麻痺してしまいそうだ。
色々な意味で凄かったオークションからやっと解放された僕達は、フェアリーの入った籠を持って帰路に―――
て……えーーーーー!?
「もう捕まるでないぞ」
「もしかして、そのフェアリーを逃がしてあげる為だけにエリクサーを手放したの?」
けど、当のフェアリーはそうは思っていないらしく、
「ヒューマンはずる賢い……油断出来ないんだから」
……今更ながら、ツキツバさんがセツナさんを今回のオークションに連れて行かなかった理由が漸く解った。
もしあそこにセツナさんがいたら、間違い無く会場にいるヒューマンを皆殺しにしていただろう。そうなれば、僕達は間違い無く牢屋行きだ。
「左様か。当然であろうな。どんな方法で捕まってしまったかは知らぬが……それでも、某はそなたを連れて行く気も従える気もござらん」
ツキツバさん……貴女はやはりいい人だ。
「それに、助けを求める者の声を理由も無しに無視する事は武士の恥です」
「えっ!?」
フェアリーが過剰に反応する。
「フラウの祈りが聞こえたの!?」
「聞こえましたが、それがどうかしましたか?」
フェアリーは籠から飛び出しツキツバさんの前で平伏した。
「まさか我らが主様だったとは! 無礼な態度申し訳ございません!」
え?え?どう言う事?
「やったぁぁああああっ!とうとう見つけたぁああ!」
もう少し声のボリュームを落とせないのだろうか。近所迷惑にならないか心配である。
そんな僕の困惑を尻目に、フェアリーは正座して胸の前で手を組む。
「フェアリー族のフラウと申します。この度はヒューマン共の手から救っていただき誠にありがとうございます」
「ヒューマン共の手から救っていただき……だと?」
が……そんなフラウさんの有頂天もセツナさんの出現で台無しになった。
だが、偶然フラウさんの背後に回り込む形になってしまったのか、セツナさんの怒りに全く気付かないフラウさん。
「いや……フラウ……さん……今直ぐこの場を離れた方が……身の為だと……思うんですけどぉー……」
「そうはいきません。ようやく偉大なる我らの主を見つけたというのに、このままおめおめと里
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