第13話:ノノ・メイタ、(曰く付きの)オークションに参加する
[2/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んでたよ?」
つまり全滅って事ね?何人ウンコセインに殴りかかったか知らないけど。
「私の見立てだと、勇者を名乗りながら暴力を振るった青年のレベルは、少なく見積もっても50以上かと思われます」
え……たったの50!?
ろくな鑑定スキルを持っていない輩の言い分だから全てを信用する訳にはいかないけど、それでもやはりウンコセインのレベルが少ないのには驚きだ。
私は既に100を超えている筈だし、ツキツバに至っては経験値貯蓄と言う寄生虫の様なマイナススキルに苦しめられているにも関わらず300だ。『それに引き換え』と言う言葉がつい漏れそうだ。
ノノの奴の経験値倍加・全体【Lv50】とレベル上限40倍・他者【Lv50】が凄いのか、それとも、ウンコセインが勇者に選ばれて浮かれ過ぎてちんたらしているのか……
「後……よく聞こえなかったから確信は持てないが……あんたら『サムライ』を恨んでる様子だったぞ?」
でしょうね?
ツキツバの奴が魔王軍の幹部を殺し、聖剣を抜き、アイナークの遺跡を踏破し、デスアントの女王まで殺した。
だとすると、ロアーヌの奴が言っていた『私欲の為にツキツバを悪者扱いする輩』とウンコセインとの繋がりも辻褄は合う。
ツキツバの奴はウンコセインから手柄を奪い過ぎた。歓声と賞賛に包まれるはずだった勇者としての栄光の道を邪魔したと捉えて逆恨みするのも頷ける。
ノノの奴には悪いが、恐らくロアーヌの奴が言っていた『ツキツバの敵』はウンコセインでほぼ確実だろう。
だが、私はこの情報をまだツキツバ達に教えられない。証拠が少な過ぎるからだ。
と言うか……これ全部酔っ払いの戯言だ。間違いなく誰も信じないだろう。
……さて……どうしたものか……
ノノ・メイタperspective
星空が見える時刻。
僕とツキツバさんはとある屋敷へと向かう。
聞いた話によるとオークションはそこで行われているそうだ。
会員制なので通常なら部外者は入る事が出来ない。
しかし、ある条件を満たせば参加する事が出来るのだ。
その条件とは会員からの推薦。
すでに伯爵から推薦はもらっているので参加自体は問題ない。
もし問題があるとすれば、身元をどう隠すかである。
当たり前だが主催者はどこの誰かを全て把握している。
しかし、参加者は違う。彼らは顔も名前も身分も伏せてこの場に来ているのだ。
もちろん詮索は厳禁。無用なトラブルを避けるための措置らしい。
……別の意味で随分怖い所に来てしまったモノだ……
その為、僕達も目元を隠すマスクをしている。
門では屈強な兵士が警備をしていた。
彼らは僕達をぎろりと睨む。
「推薦状です」
ツキツバさんが臆する事無くロアーヌ様から預かった封筒を軽く見せた。
「失礼しました。どうぞお通りください」
悠々と門を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ