最終話 素敵な想い出その二
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「もう十四歳でしょ」
「ええ、けれどね」
「まだまだ元気なのね」
「トイプードルで十四歳ってかなりだけれど」
「まだまだ元気ね」
「お婆さんになってもね」
今度は母が笑って話した。
「それでもね」
「元気なのね」
「今もね」
「それはいいわね、ずっとね」
「モコには元気でいて欲しいわよね」
「お父さんとお母さんにもね」
両親もというのだ。
「このままね」
「元気でいたら」
「嬉しいわ」
そうだと言うのだった。
「本当にね」
「その言葉嬉しいわ」
「あの人もね」
「道夫さんね」
「元気だしね」
「お仕事頑張ってるのね」
「そうなの」
家の庭の方を見た、そこには自分をそのまま小さくした様なピンクのスカート姿の少女と遊ぶ優しい顔立ちの中年女性がいる。
「元気でね」
「それは何よりね」
「やっぱりね」
「元気なのがね」
「一番よね」
「そうね、ただお父さんは」
夫のことを話した。
「この前健康診断でね」
「引っ掛かったの」
「ちょっと血圧がね」
これがというのだ。
「高いってね」
「言われたの」
「そうなの」
「それはね」
「だから今ね」
「節制してるの」
「塩分とか控えて」
食事のそれをというのだ。
「お酒もね」
「そうしてるのね」
「それで運動もね」
こちらもというのだ。
「ジムに行って」
「してるの」
「モコのお散歩も増やしてね」
「今みたいに」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「健康を取り戻そうとしているの」
「お父さんも大変ね」
咲はここまで聞いて述べた。
「それはまた」
「大して悪くなってないけれどね」
「それでもなのね」
「やっぱり悪くならないうちにね」
「対処しておくってことね」
「そうなってね」
それでというのだ。
「今はそうしてるの」
「モコのお散歩にも行って」
「そうよ、本社勤務に戻ってからね」
「所沢のガソリンスタンドから」
「どう見ても身体動かす機会減ったし」
「座ってお仕事してるのね、今は」
「現場だと立って歩き回るでしょ」
母は真面目な顔で話した。
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