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第五十一話 決着その十五
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「照れ臭いな」
「そうか、じゃあもう言わない方がいいか」
「出来ればな、それで姫様は」
「わらわはこの通りです」
 丁は自分の場所から答えた。
「無事です」
「そうか、そしてもう一人の姫様は」
「もうです」 
 まさにというのだ。
「わらわがです」
「心の檻に入れてか」
「永遠に封じます、ただ」
「それでもか」
「わらわと話は出来ます」
 そうだというのだ。
「自然と」
「そうなのか」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「何も憂いはありません」
「死ぬこともないか」
「わらわが死ぬまでは」
「そうか、そしてだな」
「わらわはこれからもです」
 丁は穏やかだが確かな声で述べた。
「夢見としてです」
「働くか」
「もう一人のわらわと向かい合いつつ」
 封印し己の中に入れた彼女と、というのだ。
「そうしていきます」
「それでいいんだな」
「確かに疲れていました」
 丁は神に話した。
「夢見の仕事に」
「そうだったか」
「ですが」 
 それでもとだ、丁は答えた。
「今は違います」
「考えが変わったか」
「皆さんそしてわらわ自信を見て」
 そうしてというのだ。
「変わりました」
「思いがあらたになったか」
「はい」 
 まさにというのだ。
「そうなりましたので」
「これからはか」
「人間と世界の為に」
「夢見を続けていくか」
「そうしていきます」
「では頼む」
 神威は確かな顔で答えた。
「戦いが終わったが俺達はまだやることがあるな」
「天の龍は人間を護り」
「地の龍は地球を護る」
「どちらも今では同じになっていると言っていいですが」 
 それでもというのだ。
「その様にです」
「わかった、なら俺は天の龍の一人としてだ」
 その立場でというのだ。
「姫様を護っていく」
「そうしてくれますか」
「約束する」
 毅然としてだ、丁に答えた。
「これからもな」
「ではその様に」
 丁は神威の決意を受けた、そのうえで答えた。
「お願いします」
「ではな」
「これからも」
「何かあったら頼ってくれ」
「その様に。贄の役目もです」
「これからもあるな」
「そのわらわを護ってくれるなら」
 それならというのだ。
「宜しくお願いします」
「それではな」
「神威、貴方がいてくれてよかったです」
 心からだ、丁は神威にこうも言った。
「お陰でわらわは助かりこれからも」
「礼はいい、姫様も仲間だ」
 今度は優しい声で告げた。
「それなら当然のことだ」
「わらわもですか」
「そうだ、だからな」
 それ故にというのだ。
「いい、ではな」
「それならですね」
「これからも頼ってくれ、ではな」
「今日はこれで」

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