第2話
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は引き取ります。」
「へ。」
「……なに。」
キンケイドが口にした驚愕の話にネイト捜査官は呆けた声を出し、ダスワニ警部は厳しい表情でキンケイドを睨んだ。
「状況的にジャコモ殺害の容疑からは外しても問題なのでしょう?ならば諸般の事情により、GIDで身柄を預からせてもらいます。機密のため詳細は説明できかねますが、………よろしいですね?」
「そ、それはもうっ!自由に連れて行っちゃってくださいっ!」
「尻尾を振ってんじゃねえ!チッ、いきなり出て来たと思えば。……元々そちらの要請だ。引き渡しそのものはいいだろう。だが―――――ロクデナシのゲス野郎とはいえ、人一人死んでるんだ。アンタも、そこの若造もそこん所はキッチリ弁えておけよ。」
キンケイドに尻尾を振っているネイト捜査官を注意したダスワニ警部は舌打ちをした後ヴァンとキンケイドにそれぞれ注意した。
「……ああ、わかったぜ。」
「ご心配なく―――――後はお任せを。」
ダスワニ警部の言葉に頷いた二人は取り調べ室を出ていき、アニエスもキンケイドと同じGIDに所属している女性によって取り調べから解放され、警察署を出た。
〜警察署前〜
「ヴァンさん……!よかった、解放してもらえたんですね?」
キンケイドと共にヴァンが警察署から出てくるとアニエスが安堵の表情でヴァンに声をかけた。
「ああ、妙な横槍が入ったおかげでな。」
アニエスの言葉に頷いたヴァンはキンケイドに視線を向けた。
「……分析官。それでは自分はこれで。」
するとその時スーツの女性はキンケイドに軽く頭を下げた。
「ああ、例のルートは任せた。室長への報告も頼む。」
そしてキンケイドの言葉に軽く頷いた女性はその場から去っていった。
「……GID……北カルバード総督情報省の方、だそうですね?」
「らしいな。若手だが結構やりそうだ。そんなやり手を顎で使うとは随分出世したじゃねえか―――――ルネ。」
アニエスの話に頷いたヴァンはからかいの表情でキンケイドに指摘した。
「え………」
「ルネと呼ぶなと言っただろう。―――――久しぶりだな、ヴァン。直接顔を合わせるのは3年ぶりか。」
ヴァンがキンケイドに対して親し気な様子にアニエスが驚いている中キンケイドは懐かしそうな様子でヴァンと話していた。
「あれを顔合わせと言っていいかは疑問だがな。相変わらずの切れ味じゃねえか、この鬼畜眼鏡が。」
「お前ほどじゃないさ、裏解決屋。裏技に搦め手―――――持ち前のしぶとさを最大限に活かしている意味ではな。」
「へっ……言ってろ。」
「え、え、あの……」
親し気に会話している二人の様子
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