第2話
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で魔獣相手の切った張ったまでは――――――」
アニエスの申し出に困惑の声を上げたヴァンがアニエスに注意しようとしたその時
「戦術導力器だけじゃありません………一応、こちらも持ってきました。」
なんとアニエスが自身の得物である魔導杖を取り出した。
「そいつは……」
「学校の選択科目で履修している護身術用の導力杖です。模擬戦の経験もありますし、回復術も使えますし、いざとなった時の”切り札”もありますので最低限のお手伝いはさせて下さい。」
(……………………)
アニエスの説明の中にあった”切り札”が自分である事に気づいていたメイヴィスレインは目を伏せて黙り込んでいた。
「〜〜っ〜〜……まあいい、時間が惜しい。とっとと行くぞ。ただし足手まといと判断したら即座に引き返してもらう。依頼人の安全確保のためだ。それでいいな?」
一瞬だけ迷ったヴァンだったが問答している時間を惜しいと判断し、アニエスに今後の方針を伝えた。
「……はいっ!どうかよろしくお願いしますっ!」
その後二人は協力して徘徊する魔獣を撃破しながら、ジャコモの拠点の近くまで来た。
その頃――――――
「ふううっ……」
一方その頃ある戦術オーブメントによるステルス機能で姿自体を隠していたジャコモが拠点に到着し、ステルス機能を切って姿を現させた。
「ったく、便利なのはいいが疲れやすいのが難点だな。まあ腐っても第五世代……軍の虎の子だっただけはある。汚職将校から強請りネタと引き換えに巻き上げといてよかったぜ。さてと――――――これからどうするか。ブツは”あそこ”に隠しておけばそうそうは見つからねぇ筈だ……何とか”A”に高値で売りつけるか、どこぞの研究所やメーカーに持ち込むか。アークライドが連れてたあの小娘……ブツの真価を知ってそうだったな。ククッ、コマしがいがありそうだし、何とかヤツを出し抜いてみるか。上手く行きゃあミラだけじゃなくて色々と愉しませてもらえそう――――――」
「捕らぬ狸の何とやら、だな。」
今後の方針について考えたジャコモが邪悪な笑みを浮かべたその時突如男の声が聞こえて来た。
「!?」
声に驚いたジャコモが立ち上がって振り向くとマフィアらしき全身黒ずくめで、サングラスをかけた二人の男が物陰から姿を現して一人は出入口を塞ぐように移動してジャコモと対峙した。
「ア、アンタらは……!?……どうしてここに……」
「そう反応するという事はやはり”あの場所”にいたわけか。」
「半グレどもの動きを掴んだ上で警察に情報を流して漁夫の利か……なかなか優秀な情報屋じゃないか?」
自分達の登場に驚いている
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