第2話
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。」
「身元と最低限の手札は明かして上手い具合に隙を見せながら―――俺という世慣れた協力者を立てて締めるべきところは締める。半分以上は意図的だっただろう?」
「そ、それは――――――……はい。小娘の浅知恵ですけど。でも、あの様子だといつ連絡があるかわかりませんね。」
ヴァンの評価と確認に一瞬口ごもったアニエスはすぐに気まずそうな表情で答えた後ジャコモは頼れる様子がない事を口にした。
「待つ必要はねえさ。このまま”ヤツが尻尾を出す”のを掴んじまえばいいんだからな。」
「……!?」
ヴァンの提案にアニエスは驚きの表情を浮かべた。
「古物商、半グレによる犯行、あんたの曽祖父の遺品という情報……儲け話に絡みたい下心を見せながらぜんぶ中途半端に流しやがった。決め手は受け取りもしなかった、例の画像のコピーだ。」
「あ………何らかの形で既に関わっている、もしくは当事者そのもの……?」
ヴァンの話を聞いてある事に気づいたアニエスは推測を口にした。
「少なくとも現物を見てる可能性は高い。――――――てわけで追いかけるぞ。」
「ええっ!?で、でもどちらに……あっちの方に行ったみたいですけど。」
「さっきも言ったが色々なヤサを用意している野郎でな。このリバーサイドにもちょっとした拠点があった筈だ。距離は十分に離した、行ってみるぞ。」
「は、はい……!」
その後二人はジャコモの後を追って地下鉄の整備路に入った。
〜リバーサイド駅・地下鉄整備路〜
「地下鉄の内部空間……こんな風になっているんですね。ちょっと新鮮です。」
初めて見る光景にアニエスは興味ありげな表情で周囲を見回していた。
「ま、普通に暮らしてる分には縁がない場所だろうからな。――――それより、前言撤回だ。あんたは引き返して、屋台かなんかで時間を潰してくれ。」
「え……?……!」
ヴァンの指示に不思議そうな表情を浮かべたアニエスだったが、ヴァンが視線を向けた方向に視線を向けると魔獣が棲息していた為目を見開いた。
「いわゆる魔獣だな。旧首都でも地下エリアには棲息している。このあたりはギルドの連中が定期的に掃討していた筈だが……」
アニエスに説明をしたヴァンは自身の得物である撃剣を取り出した。
「お嬢さんをエスコートできる場所じゃねえ。俺だけでオッサンの尻尾を掴んでくるぜ。」
「ヴァンさん………この依頼をお願いするにあたって私もそれなりに覚悟してきました。足手まといにならないよう努力しますから連れて行っていただけないでしょうか?」
「はあ……?おいおい、ピクニックに行くってわけじゃねえんだぞ?いくら最新式が使えたところ
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