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星河の覇皇
第八十五部第四章 メキシコの思惑その五十五

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「そして合理的でだ」
「飴と鞭を使い分ける」
「そうしたこともしていましたね」
「統治者として優秀で」
「しかもそうした人間性だったので」
「まずナチス=ドイツの総統になり」
 ナチスが生き残っていればというのだ。
「そしてだ」
「それで、ですね」
「そうした統治を行っていた」
「そしてナチス=ドイツは恐ろしい存在になっていた」
「左様ですね」
「一体何処まで恐ろしい存在になっていたか」
 それこそというのだ。
「わからない」
「左様ですね」
「若しハイドリヒが粋ていれば」
「暗殺されずに」
「そしてナチス=ドイツがそのまま存在していれば」
「そうなっていた、権謀術数に悪魔的に長けていた」
 このことで定評のあった人物だ。
「内外においてな」
「それを駆使していましたね」
「実際に」
「そして、でしたね」
「権力の階段も登っていました」
「野心に向かっていました」
「ああしたタイプは警官になるとな」
 非常にというのだ。
「危険だ」
「危険過ぎますね」
「実際にあそこまでなりましたし」
「そのことを想いますと」
「ハイドリヒそしてフーシェはな」
 彼等はというのだ。
「絶対にだ」
「警官にしてはいけないですね」
「他の職業でいるべきですね」
「絶対に」
「どちらもな。タレーランもだな」
 この人物もというのだ。
「警察に関わっていなかったが」
「それでもですね」
「若し警官になっていれば」
「非常に危険でしたね」
「フーシェの様に組織を動かす力を持っていたかはわからないが」
 しかしというのだ。
「少なくとも知力と政治力はあった」
「そうでしたね」
「タレーランにしても」
「暴力も得意でした」
「そして政治的倫理観は存在しませんでした」
「ナポレオンさえ陥れたのだ」
 この英雄すらというのだ。
「それならだ」
「彼もまたですね」
「警官にしてはならないですね」
「決して」
「そう思う、有能でも倫理観に欠ける人物はな」
 どうしてもというのだ。
「警官になってはいけない」
「登用してもいけないですね」
「倫理観がないのなら」
「他の職業以上に」
「左様ですね」
「警官は法律に従って動く」
 ガラサは指摘した。
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