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八条学園騒動記
第七百三十三話 フクロオオカミその五

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「やはりな」
「民主政治ですね」
「そうだ」
 こう言うのだった。
「それもまたな」
「汚物を選びもし」
「排除も出来る」
「そういうものですね」
「もっとも愚か者はな」
「汚物でもですね」
「騙されるか利権を共有してな」
「投票し続けて」
「汚物を残す」
 政治の場にというのだ。
「そうもする」
「玉や石どころかですね」
「玉石混合は無理と言うが」
 そうした主張があるがというのだ。
「世の中はどうしてもだ」
「そうなりますね」
「それを宝石だけにしろと言い出してな」
「石とみなした相手を次々と追い出す」
「それで宝石だけが残るか」
 大尉は上等兵に尋ねた。
「果たして」
「それは、ですね」
「そんな筈がない」
「追い出されるのは石だけではないですね」
「石を汚物と言って追い出すが」
 そうしたことを主張する輩はというのだ。
「その魂胆をよく見ることだ」
「本当の狙いはですね」
「その議会なり行政なりの掌握をだ」
「狙っていますね」
「それも公の考えではなくだ」
「私ですね」
「そしてレッテルを張って石とみなした相手を次々と追い出すが」
 時には汚物と言ってというのだ、世の中にはままにしてこうした行いをする輩も存在するものであるのだ。
「自分の地位を脅かす様なな」
「宝石もですね」
「何かしら嫌がらせやいじめを行ってだ」
「排除しますね」
「それを見た者は自分がそうなる前にと思ってだ」
 大尉はさらに言った。
「その場から去る」
「そして優秀な人材がいなくなり」
「玉がな」
 即ち宝石がというのだ。
「そしてだ」
「汚物だけが残り」
「汚物の独壇場となるが」
「その汚物を排除出来るのもですね」
「民主政治だ、そうした輩の素性を知れば」
 その時はというのだ。
「投票しない、そしてだ」
「落選させる」
「落選させればな」
 大尉はそれからのことも話した。
「もうだ」
「不逮捕特権等もなくなっていて」
「逮捕出来る、そしてだ」
「罪に問えますね」
「そうしたこともだ」
「民主政治は出来ますね」
「自浄能力も強いのだ」
 民主主義そして民主政治はというのだ。
「色々問題があるがな」
「その利点もありますね」
「だからだ」
 そうした政治システムだからだというのだ。
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