暁 〜小説投稿サイト〜
ソロの石板
第1話 出会い
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がついた上着は大きすぎるのか袖を折って自分に合ったサイズにしている。背丈や、雰囲気的には自分達とあまり変わらないが逆に少し幼い顔立ちをしている。

「あなたは?こんなところで何を?」

「えっと……僕はカリス=ブライアルム。とある人を探して旅しているんだ。」

「旅?」

ロイドが思わず聞き返した。この辺りには盗賊のアジトがあり、近くの村は村民を皆殺しにされたり、焼き払われたりとかなり酷い状況になっているため近付く者はほとんどいない。にも関わらず特に危険なこの山までわざわざ登ってくるのは不自然だった。

「あー……カリスだっけ?ここ盗賊のアジトとかがあってかなり危険なんだけど……」

ロイドの問いかけにカリスは首をかしげた。

「いや、初耳なんだけど……」

するとカリスのことをジッと見ていたサリーが口を開いた。

「でも旅をするときは事前に情報収集しておくものじゃないの?」

「いつもはそうしているけど今回は人がいなかったし、村もなかったから人が居るところを探すために山に登ったけどいきなり爆発が起こってしまって……」

「あー……そういうこと。」

ロイドが納得した声でサリーに呼び掛けた。

「どうする?」

「んー……とりあえずギルドに連れてった方がいいんじゃない?」

「まぁそうなるわな。」

しばらくしてサリーがカリスに言った。

「悪いんだけど私達と一緒にきてくれる?」

「え、いや僕は人をさがさないといけないし……」

「でもここはかなり危険だから私達がタウンまで送っていくわ。町の方が情報も集めやすいでしょうし。」

「そうそう!この辺りは危険だからなぁ?お嬢ちゃん?」

突然後ろから声がしてサリーがふりむくとほぼ同時に盗賊の腕がサリーを羽交い締めにし、ナイフをつきつけた。

「ちょっ!いつの間に!?放してよ!」

「さぁてめぇら武器を捨てろ。さもねぇとこい_______」

盗賊が脅しの言葉を言い終わるまで早く、乾いたおとが響きロイドが撃った弾丸がナイフに直撃しナイフが宙をとんだ。

「サリー!」

「わかってる!」

盗賊が怯んだ隙にサリーが素早く杖を取りだし呪文を唱える。

「『マジック・レベレンス・インハパクト』」

呪文が唱え終わった直後大きな衝撃波が発生し盗賊がふきとばれた。

「ぐうぅ!」

盗賊はそのまま思いきり地面に叩きつ
けられてうごけなくなった。

「死んだ?」

「いや、気絶してるだけだろ。」

完全に地面で伸びている男を見て2人が話している後ろでガサリと音をたて茂みが小さく揺れる。2人が気付いた時には既にナイフを持ったもう一人のとうぞくがとびかかっていた。

「はぁぁっ!!」


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