第百三十二話 イベリスその十
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「それでね」
「帰るのね」
「これなら夕方までにね」
「帰られるわね」
「そうでしょ、だからね」
それでというのだ。
「お昼食べて」
「それからも中を観て回って」
「そうしてね」
「夕方には帰るのね」
「明るいうちに帰った方が安全だしね」
愛はこのことも話した。
「だからね」
「その予定でいくのね」
「予定って言う程大したものじゃないけれど」
咲に笑って返した。
「まあそうしてね」
「やっていくのね」
「そうしましょう、じゃあお昼はね」
「カレーね」
「それ食べましょう」
笑顔で話した、そしてだった。
二人で昼になるとカレー野菜カレーと茸カレーをそれぞれ半分こして食べて午後も植物園の中を観て回ってだった。
そのうえで家に帰った、すると母にこう言われた。
「早かったわね」
「そう?」
「もっと遅いと思ってたわ」
「いや、私が言ってね」
愛が咲の横から彼女の母に話した。
「それでね」
「早かったの」
「暗くなる前にね」
まさにその前にというのだ。
「帰った方がいいと思って」
「それでなの」
「中を観て回ったら」
植物園のというのだ。
「寄り道しないでね」
「帰って来たのね」
「そうしたの」
「そうだったのね」
「それでモコちゃんどうしたの?」
愛は咲の母に彼女のことを尋ねた。
「それで」
「今行こうと思ってたところよ」
咲の母はあっさりとした口調で答えた。
「丁度ね」
「そうだったの」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「これから行って来るわ」
「そうするのね」
「咲留守番お願いね」
娘に微笑んで話した。
「今から行って来るから」
「それじゃあね」
「モコも元気でしょ」
母は微笑んだままこうも言った。
「だから毎日朝と夕方は」
「絶対にお散歩行かないとね」
「そうしたらモコも喜ぶし」
「元気だと運動したいしね」
「それに健康にもいいし」
ただ運動出来て喜ぶだけでなくというのだ。
「お母さんにとってもね」
「つまり誰にとってもいい」
「それでよ」
その為にというのだ。
「これからね」
「行って来るのね」
「そうしてくるわ」
「じゃあ行ってらっしゃい」
「私は帰るわね」
愛はこう言った。
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