第五十一話 決着その一
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第五十一話 決着
夜神威は小鳥と共に東京タワーに向かった、その手には剣がある。小鳥はその剣を見て神威に問うた。
「お兄ちゃんもよね」
「そうだ、持っている」
神威はその通りだと答えた。
「そしてその剣でだ」
「戦うのよね」
「時鼓さんが生み出した剣とだ」
それにというのだ。
「紗鵺が生み出した剣がだ」
「それぞれあって」
「俺は時鼓さんの剣でだ」
「お兄ちゃんはお母さんの剣ね」
「そうなっている」
「そうね、それぞれね」
小鳥は神威の言葉に応えて頷いて述べた。
「持って行って」
「そうしてだ」
「闘うのね」
「そうなる、戦える天の龍は今は俺だけでだ」
それでというのだ。
「地の龍は封真だけだ」
「だから最後の戦いになって」
「俺が勝てば人間は護られ」
「お兄ちゃんが勝てば滅びるわね」
「しかしだ」
それでもというのだ。
「それでもだ」
「神威ちゃんは勝つわね」
「絶対にな、だから安心しろ」
「そうね、それならね」
「俺達の闘いを見守ってくれ」
「そうさせてもらうわね」
「頼む」
こうした話をしつつ戦場に向かっていた、この時天の龍の面々は議事堂に集まっていた、そのうえで話していた。
「いよいよやな」
「そうね」
嵐は空汰の言葉に頷いた。
「最後の闘いね」
「それがはじまるな」
「これで全てが決まるわ」
嵐は座って腕を組んだ姿勢で述べた。
「人間が残るか滅びるか」
「それがな」
「そして、ですね」
護刃は真剣な顔で述べた、隣には犬鬼がいる。
「姫様も」
「ワン」
「どうなるか」
「うん、全てがかかっているよ」
昴流はその護刃に答えた。
「本当にね」
「そうですね」
「彼の手にね」
「ここまできたらあれこれ考えることはないわ」
火煉は落ち着いて述べた。
「私達はね」
「そうですね、お任せするしかありません」
征一狼が応えた。
「最早」
「ええ、彼にね」
「ですから」
「私達はここでね」
「見守りましょう」
「そうしますよう」
「ここまで長かったですが」
玳透はそれでもと話した。
「終わりますね、剣は神威の手に渡りましたし」
「全てが終わろうとしています」
征一狼は玳透にも話した。
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