プロローグ 後篇〜合同捜査隊『エースキラー』〜後篇
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属している者の一人として”法”を捻じ曲げ、今も必死に”A”を捜査しているGIDやカルバード州の地元の警察の人達にとっては”色々と思う所がある”であろうこの”皇帝勅命捜査令状”を乱用するつもりは毛頭ありません。本当に必要だと思った時にだけ使わせてもらいます。――――――ルファ姉、念のために言っておくけどこの”皇帝勅命捜査令状”を乱用しないでくれよ。」
「どうしてそこで私に念押しをするのよ……」
(クカカ!そんなのまさに”言わずもがな”じゃねぇか!)
溜息を吐いて頷いたロイドはルファディエルに視線を向けて指摘し、ロイドの指摘にルファディエルが呆れた表情で溜息を吐いている中ロイドの身体の中にいるギレゼルは腹を抱えて笑っていた。
「いや、俺達に黙ってチキさん達と繋がっていた件といい、リーシャを脅迫していた件といい、ルファ姉には”前科”があるし。」
「ルファディエルさんにこんな強権を発動できる令状を渡したら、その令状を盾に”A”の構成員達を”拷問”したり、現地の半グレの人達を”A”を調べる”鉄砲玉”にしてもおかしくありませんものね。」
「貴方達ね……私を何だと思っているのよ……特にリーシャ、まるで私を鬼か悪魔のような言い方じゃない。」
疲れた表情で答えたロイドとリーシャの話を聞いたルファディエルは顔に青筋を立てて呟いた後リーシャに視線を向けて指摘し
「ふふっ、”ルファディエルさんに脅された事のある当事者”の一人として、実際その時のルファディエルさんは”天使の姿をした鬼か悪魔”に見えましたので。」
「フフ、言うようになったわね、リーシャ……」
(ハハ、脅された件について実は結構根に持っていたんだな、リーシャは……)
笑顔を浮かべて自分の指摘を返したリーシャをルファディエルは威圧を纏った微笑みを浮かべ、その様子を見たロイドは冷や汗をかいた後苦笑した。
「おっと、一つ伝え忘れていた。この”合同捜査隊”には別の名前があるから、カルバード州に行ってからはその名前を名乗れば、GIDや現地の警察の者達もお前達の所属についてすぐに理解する。」
「”別の名前”というと……”特務支援課”や”灰獅子隊”のような”名前”ですか?」
ヴァイスの話を聞いてある事に気づいたロイドはヴァイスに訊ね
「ああ。――――――”エースキラー”。それが”合同捜査隊”につけられた別の名前だ。」
「”エースキラー”――――――A(エース)をキラー(ころす)とは連合がA(アルマータ)を徹底的に潰す事を意識した名前ね。」
「アハハ……名前負けしないように今回の”A”の件、全力で挑まなければなりませんね。」
ヴァイスの答えを聞いたルファディエルとリーシャはそれぞれ苦笑していた。
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