プロローグ 前篇〜陽だまりと護り手の出会い〜
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ると目を丸くした。
「”天使”とは随分と珍しいお客様ね。――――――一体何があったのかしら?」
「それが………」
興味ありげな様子で天使を見つめたレンはアニエスに説明を要求し、アニエスは戸惑いながら天使が現れる前の出来事を説明した。
「……………(アニエスの話から察するに、十中八九この天使は並行世界のキーアの仕業でしょうね……それにしても、わざわざアニエスの部屋にこの天使を転位させたという事はもしかしてアニエスもエステルやロイドお兄さん、リィンお兄さんのように何らかの大事件に関わる”中心人物”になるという事かしら……?)――――――怪我をしているようだし、とにかくまずは手当てをしてあげましょう。」
アニエスからの説明を聞き終えたレンはその場で目を伏せて考え込んだ後目を見開いてアニエスに視線を向けて考え込んだがすぐに考える事を一旦止めて指を鳴らした。すると異空間から救急箱が現れた。
「ええっ!?と、突然救急箱が………えっと、メンフィル帝国出身のレン先輩は異世界の”魔法”――――――いえ、”魔術”を使える話は少しだけ聞いた事がありますけど、それも”魔術”の一種なんですか?」
救急箱が突然現れた事に驚いたアニエスはレンにある事を訊ねた。
「ええ。指示は私が出すから、アニエスは私の指示に従って天使さんの傷の手当てをしてあげて。」
「はい……!」
そしてレンとアニエスは二人で協力して天使の手当てをした。
「これでよし……と。天使さんから事情を聞くのは目覚めてからにするとして……アニエス、ベッドはそちらの天使さんが使っているから、今晩――――――というか天使さんが動けるようになるまで自分はどこで寝るかとか考えているかしら?」
「い、いえ……突然の事なんでそこまで頭が回らなくて……あはは……床で眠るしかないですよね。」
レンのある指摘にアニエスは苦笑しながら答えた。
「フウ、仕方ないわね。」
アニエスの答えを聞いて溜息を吐いたレンは再び指を鳴らした。すると今度はベッドが天使が使っているアニエスのベッドの対面に現れた。
「幾らまだ夏とはいえ、大切な後輩を地べたで眠らせるような事は私が許さないわ。だからそのベッドを使いなさい。部屋は狭くなるでしょうけど、地べたで眠るよりは断然いいでしょう?」
「は、はい!お気遣いありがとうございます!えっと……レン先輩。これは素朴な疑問なんですが……救急箱はわかりますけど、どうしてベッドまで携帯……?しているんですか?」
レンの指示に頭を下げて感謝の言葉を口にしたアニエスはある疑問をレンに問いかけたが
「うふふ、それは乙女のヒ・ミ・ツよ♪」
「あはは………」
レンは口に指をあてて小悪魔な笑みを浮かべ
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