第八十五部第四章 メキシコの思惑その五十
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「先を見据えてだ」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「人事を決められる」
「そうされますね」
「先の先を見てだ」
その様にしてというのだ。
「ことを考え決める」
「それが政治ですね」
「先の先まで広く見る」
「そうしてことを為す」
「それが政治というものですね」
「それが出来ないのではな」
長期的に広い視野でものを見ることをというのだ、ガラサは政治家としてそのうえで今周りに語るのだった。
「政治家として失格だ」
「左様ですね」
「そうですね」
「だからですね」
「首相もですね」
「その様にされますね」
「そうだ、そしてだ」
それでというのだ。
「警察長官もだ」
「お考えですね」
「どなたにするか」
「そのことを」
「そうだ、熟考してだ」
そしてというのだ。
「決めたいあと一人いるが」
「もうお一人ですか」
「候補の方がおられますか」
「そうなのですか」
「清廉潔白で経験も豊富で健康も問題ない」
そうした人物だというのだ。
「中々だと思うが」
「それでもですか」
「首相としてはですか」
「問題がある」
「そうお考えですか」
「実は運がない」
そうした人物だというのだ。
「どうもな」
「運ですか」
「それがないのですか」
「そうなのですか」
「彼が赴任した先で連続殺人鬼が出たりだ」
こうした輩はこの時代にも存在している、残念ながら異常者何時でも何処でも存在しているものなのだ。
「迷宮入りの事件が起こったりな」
「そうしたことが続いているのですか」
「そうなのですか」
「これまでのところ」
「そうなのですか」
「そうだ、殺人鬼を射殺したが」
それでもというのだ。
「その殺人鬼の親がマスコミ関係者だったりだ」
「それは厄介ですね」
「殺人鬼の親がマスコミ関係者とは」
「あの世界は変に仲間意識が強いですし」
「しかも何かとです」
「情報を隠したりもします」
「実際に報道しなかった」
その殺人鬼のことをというのだ。
「その星系のマスコミはな」
「厄介ですね」
「それは実に」
「それは運が悪いですね」
「どうにも」
「そうだ、そして迷宮入りの事件はな」
ガラサはそちらの話もした。
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