【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第7節】キャラ設定10: エリオとキャロ。(後編)
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界からも、「わざと」就航させていないのです。】
例によって、またバムスタールが車で迎えに来てくれていました。「中央通り」を一直線に北上して、まずはホテル・アルピーノに向かいます。
この時点では、街の人口もまだ4桁でしたが、マラガン村(漁村)やドルニス村(農村)からも、結構な数の人々が自分たちの産物を売りに来ており、それなりに活気のある状況となっていました。
ヴァラムディとフェルガンは、〈本局〉では「あまりの人の多さ」に何やら縮こまってしまっていましたが、これぐらいの人口規模だと、雰囲気も「生まれ故郷の街」にやや近いものがあり、気分的にはかなり落ち着くようです。
【なお、翌91年からは、ようやくアルピーノ島の側でも「移民の手続き」ができるようになりました。当の移民たちにとっては、手続きが随分と簡単になった形です。
その効果もあったのでしょう。次の年(新暦92年)には、島の人口もついに「一万」の大台に乗ったのでした。】
エリオとキャロは、ヴァラムディとフェルガンにまずメガーヌとガリューたちを紹介し、改めてバムスタールのことも紹介した上で、一服してから、また車で東の森の奥へと向かいました。
森と泉に囲まれた絶好の土地の、ルーテシアの「秘密の別荘」のお隣には、すでに約束どおり、なかなか豪勢な「お屋敷」が建てられています。
四人はそこで、ルーテシアとファビアの出迎えを受けました。
お互いに紹介を終えると、ルーテシアは「ジョスカーラ家の四人」に『こちらは、あなたたちのために建てた家なのだから、あなたたちが自由に使って構わない』と言って、その「お屋敷」の鍵をジョスカーラ姉弟に手渡します。
ヴァラムディとフェルガンは、両親を惨殺されて以来の「長年の夢」が叶ったため、エリオとキャロが予想した以上に大喜びで、ルーテシアに対しても「まるで臣下のように」その場にひざまずいて最大級の感謝を捧げました。
【さて、エリオは86年の7月には、すでに「モンディアル家の遺産」を相続していたので、その気になれば、その豪勢な屋敷を即金で買い取ることも簡単にできたのですが……ルーテシアにしてみれば、その「土地」の所有権までは動かすことができないので、「屋敷」の所有権だけをエリオに移しても、最悪の想定として、彼女が早死にした場合に、エリオと管理局の間で「権利関係」がかえって面倒なコトになってしまいます。
そこで、ルーテシアはエリオを説得し、『その土地と屋敷を「ただ同然」の額で四人に貸す』という形式にしました。
もちろん、それは、『エリオの財産は、何かの時のために温存しておいた方が良い』という判断でもあった訳ですが……その際に、詳しい説明など一切しなかったため、ヴァラムディはその後も長らく、自分の夫が実
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