暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
 【第7節】キャラ設定10: エリオとキャロ。(後編)
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LとRの区別」といった(あた)りで苦労をしたようです。】

 さて、ヴァラムディは身長が180センチを超す大柄な女性で、190センチを軽く超えるエリオの隣に並んでも、あまり違和感がありませんでした。
 一方、フェルガンは160センチほどしかない小柄な男性でしたが、キャロも150センチほどしかないので、並んで立つと、意外なほど「お似合い」です。
 エリオとキャロは、この二人からミッド語の練習がてら「今後の人生」についていろいろと相談を受けているうちに、互いにとても親密な間柄になって行きました。

 そして、翌89年の1月に、ジョスカーラ姉弟の保護観察処分が終了すると、やがて、ヴァラムディとフェルガンは人生の重大な決断を(くだ)し、3月の末には、ついにそれぞれ花束を(かか)えて、エリオとキャロにプロポーズしました。
 その表情と口調と態度から、二人の「本気」がひしひしと伝わって来ます。
 それぞれに求婚者とよく話し合ってから、エリオもキャロもそれを受け入れ、4月の初めには、エリオはヴァラムディと、キャロはフェルガンと、それぞれに婚約しました。
 なお、「ダムグリースの貴族階級の慣習」に従って、正式な結婚は、婚約の成立から丸一年後のこととなります。

 しかし、ヴァラムディはやがて、エリオに『できれば結婚後も、弟夫婦と同居を続けたい』などと言い出しました。『親が生きていた頃のように「大きな屋敷」で、家族全員で仲良く暮らす』というのが、彼女の(両親を殺されて以来の)長年の夢だったのです。
 キャロもまた、フェルガンから同様の要望を聞いていましたが……少なくとも、この大陸では、人間の都合でそんな大きな家屋を建てることは「法律で」許可されていません。
 この頃から、エリオは本格的に「別の世界への移住」を考え始めたのでした。


 また、それはそれとして、同89年の7月中旬には、カルナージでルーテシア(24歳)とファビア(23歳)が揃って女児を出産しました。
 ジークリンデの秘密出産からちょうど2年後の出来事でしたが、ルーテシアとファビアも、ジークリンデと同様に「子供の、もう一方の親」については、誰にも何も語らず、出産したこと自体もごく限られた人たちにしか伝えませんでした。
 エリオとキャロの許にも、『まだ当分は「内緒の話」ということにしておいてほしいんだけど』という「前置き」つきで、二人から出産報告のメールが送られて来ます。

 そこで、エリオとキャロは後日、二人でカルナージへ飛びました。ルーテシアから事前に連絡を受けて、バムスタールが車で次元港まで迎えに来てくれていたので、彼の車で送ってもらうことにします。
 そして、二人は「メガーヌ(タウン)」の発展ぶりを横目に見ながら、(まち)からは離れた「秘密の別荘」へと赴いて
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