【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第7節】キャラ設定10: エリオとキャロ。(後編)
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らと二人に説明してくれました。
つまり、あの報復が「ダムグリースの法律において無罪」である以上、その一件に関する限り、ジョスカーラ姉弟がスプールスで犯罪者として扱われる心配は無い、ということです。
それならば、残る罪は「密入国と逃亡と森林破壊」だけですから、素直に出頭すれば、それほどキツい処分にはならないはずです。しかも、それは「敵対者に追われて仕方なくやったこと」なのですから、情状酌量の余地も充分にあります。判決は、「半年か、最大でも一年程度の、保護観察処分」といったところでしょう。
エリオとキャロがそういった事柄を丁寧に説明すると、ヴァラムディとフェルガンも、ようやく二人の説得に応じて、まずはその大陸にある「自然保護隊の本部」へと出頭しました。駐在法務官の仮判決も、全く予想どおりのものです。
それから、四人は海を渡って首都ペトカムロに赴き、7月には「スプールス中央政府」に対して正式にヴァラムディとフェルガンの移民を申請しました。
その受理に際しては、中央法院の側から改めて正式な判決が下ります。それは、『一年間の保護観察処分。ただし、所定の罰金を支払うならば期間を半年に短縮する』というものでした。
どうやら、当局も決して財政に余裕がある訳ではないらしく、ほとんど「ぼったくり」のような金額設定でしたが、エリオは(実は、大金持ちなので)あっさりとそれを支払い、キャロとともに保護責任者となって、ヴァラムディとフェルガンを引き取りました。
(法的後見人の役は、成り行きでフェイトが二人分まとめて引き受けます。)
移民申請が無事に受理されると、エリオとキャロは、この二人を連れて一旦は第五大陸に戻りました。
一方、ドン・ヴァドラムザの手下たちは、当然ながら先月のうちに本国へ強制送還となっていました。主人がすでに斃されている以上、今さらダムグリースの南方州に帰ったところで、彼等にはもう「居場所」など無いのでしょうが、それは管理局の関与するところではありません。
こうして、ジョスカーラ姉弟は、取りあえず「臨時の」職員として形式的に採用され、自然保護隊のキャンプ地で雑用などをこなしながら、五年後の再移民を視野に入れて「ミッド語」を習得し始めたのでした。
(二人は「宿なし」の逃亡生活が長かったため、まともな家屋の無いキャンプ地での生活にも、特に不満は覚えませんでした。)
【なお、「キャラ設定8」でも述べたとおり、テルマース語には二重子音が豊富に存在する一方、母音は短母音の「ア、イ、ウ、エ、オ」と長母音の「アー、イー、ウー」の、合わせて8音しかありません。また、日本語と同様に、L音とR音の区別も無いので、ヴァラムディとフェルガンも、発音の上では、もっぱら「二重母音の発音」や「
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