【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第7節】キャラ設定10: エリオとキャロ。(後編)
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そして、同87年11月、故郷を追われたジョスカーラ姉弟(19歳と15歳)が、貨物船に密航してスプールスにやって来ました。
しかし、翌12月には、この姉弟はダムグリースからの追手を逃れて第四大陸へ逃亡し、そのまま森林部に潜伏してしまいます。
一方、第二大陸の陸士隊は、「小型質量兵器(銃器)の違法所持」の罪で、ドン・ヴァドラムザの手下たちを逮捕・拘留し、彼等からジョスカーラ姉弟についての情報を聞き出しました。
翌年の3月末には、第四大陸の自然保護隊が潜伏中の姉弟を発見しますが、ヴァラムディとフェルガンは強大な魔力を行使して彼等の手を振り切り、さらに逃亡を続けます。
『あれほどの魔力の持ち主を「力ずくで」確保しようと思ったら、こちらも相当な魔力の持ち主をぶつける以外に手は無いぞ!』
という訳で、新暦88年の4月には、第五大陸の部隊に所属するエリオ陸曹長とキャロ陸曹長の二人に「白羽の矢」が立ったのでした。
(自然保護隊の「本来の職務」から考えれば当然のことですが、スプールスの自然保護隊には、この二人以上の魔力の持ち主など一人も在籍していなかったのです。)
ちょうどその時、エリオとキャロは、ミッドで「アインハルトとヴィヴィオの結婚式」に出席して、二次会まで終えて、スプールスへの帰途に就こうとしていたところでした。
現地からの連絡では『決して一刻一秒を争うほどの状況ではない』とのことでしたが、それでもやはり、ここは急いだ方が良いでしょう。
二人はまず即時移動でドナリムに飛び、そこからは、ちょうど管理局の次元航行船が出るところだったので、それに便乗させてもらい、スプールスへと向かいました。船長に無理を言って、首都の次元港に降りる前に、第四大陸の自然保護隊本部の上空に少しだけ立ち寄ってもらい、そこから転送で直接に上陸します。
エリオとキャロは、その場で総部隊長から改めて事件の詳細を聞いた後、第二大陸から出向して来た捜査官たちから「逃亡中の密入国者たち」に関する詳細な情報を受け取りました。
その際に、『ジョスカーラ姉弟は「ダムグリース語(ダムグリース訛りのテルマース語)」しか話せないようだった』と聞いて、二人は念のために「全自動翻訳機の上位機種」を装備した上で、まずは本来の姿に戻ったフリードに乗って、上空から森林部の捜索を始めました。
【管理局の「自然保護隊」では、日常的にミッド語が「共通語」として用いられていますが、エリオとキャロは、もうスプールスでの生活が長いので、当然に「スプールス語(スプールス訛りのテルマース語)」も習得していました。ただ、相手がそれを正しく理解できるかどうかが不安だったのです。】
そうして、翌5月の初頭に、エリオとキャロ(23歳)は、森林地帯の只中(ただな
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