【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第10章】カナタとツバサ、帰郷後の一連の流れ。
【第5節】新暦93年と94年の出来事。
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そうして、新暦93年の3月。
カナタとツバサ(10歳)は、学問にも魔法にも懸命に努力を重ねた結果、大変に優秀な成績で魔法一貫校を卒業すると同時に、今はまだ何の「実績」も無いので、他の卒業生らと全く同じように「三等陸士で、Eランクの陸戦魔導師」と認定されました。
母親たちと違って、空戦はまだできないのですが、決して『全く飛べない』という訳でもなく、陸戦の方も、ただ「実力」だけならば、今すぐBランク試験に合格したとしても、それほど不思議ではないぐらいです。
(二人とも、魔法資質の関係で「大人モード」への変身魔法は使えないのですが、「身体強化」の魔法なら得意中の得意です。しかも、この三年間は休暇で実家に帰って来る度に、兄様や姉様から「覇王流の技」や「ストライクアーツの型」などを習っていたのですから、二人そろって近接戦闘が巧みなのは当然のことでしょう。)
二人とも、一貫校では「親の七光り」などと相当に陰口を叩かれていたらしく、人前では可能な限り地味に行動するように心がけているのですが……その反動でしょうか。人目の無いところでは結構「やらかして」しまうようです。
また、二人とも、決して「兄様」に倣って男装をしている「つもり」は無いのですが……ひらひらしたスカートがどうにも苦手で、普段からズボンばかり履いており、素肌の露出も少なく、体形もまだ起伏に乏しく、髪もかなり短めにしているので……結果として、実にしばしば男の子に間違われます。
なのはとフェイトの血を引く娘たちなのですから、当然に「素材」は良く、きちんと着飾りさえすれば相当な美少女になるはずなのですが、二人はどうも、周囲からそう評価されることがあまり好きではないようです。
【何しろ、目標がアインハルト「兄様」ですから。(笑)】
そして、カナタとツバサは予定どおりに、この年の4月からは「母親たちと同じように」10歳で正式に管理局員となり、まずはミッド地上の陸士245部隊に配属されることになりました。
その部隊が担当する区域は、首都クラナガンから東へ600キロメートルほど離れた、東部区画・ベガティス地方のおおよそ南半分(オルスタリエ地方に接する側)です。
首都圏に比べれば、相当な「僻地」であると言って良いでしょう。
【さて、この作品では、『ミッド〈第一大陸〉の〈中央部〉を担当する部隊は100番台から300番台の、〈東半部〉を担当する部隊は400番台から600番台の、〈西半部〉を担当する部隊は700番台から900番台の陸士隊である。ただし、「首都クラナガン」全48区だけは特別あつかいで、ナンバーが2ケタの「首都警邏隊」が担当している』という設定で行きます。
そうした「首都警邏隊」を除くと、個
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